【ロクルム島旅行記】ドゥブロヴニクから日帰りで楽しむ、自然と歴史の楽園

ドゥブロヴニク旧市街からフェリーでたった15分の場所にあるロクルム島。
観光客でごった返す旧市街とは打って変わって静かで、自然と歴史も感じられる場所でした。
今回は実際に訪れた体験をもとに、ロクルム島のアクセスや見どころを、ご紹介します。
ロクルム島とは

アドリア海に浮かぶロクルム島は、クロアチアの人気観光都市ドゥブロヴニクからわずか15分ほどでアクセスできる、自然と歴史にあふれた小さな島です。
第3回十字軍に参加したイングランド王リチャード獅子心王は、戦いの帰路の最中に難破し、この島に漂着したという逸話が残されています。
島には11世紀頃からベネディクト会修道院が建てられ、長らく修道会によって管理されていましたが、19世紀初頭にはナポレオン軍に占領されました。
その後、19世紀半ばにはハプスブルク家の大公マクシミリアンが、島にあったベネディクト会修道院を改築し、別荘として利用しました。
さらに、第一次世界大戦後はユーゴスラビア領となり、その後クロアチア領となったという、複雑な歴史的背景を持つ島です。
現在では島全体が自然保護区に指定され、静かで落ち着いた雰囲気の中で、観光と自然の両方を楽しめるスポットとなっています。
ロクルム島(Otok Lokrum)
- 住所:Google Mapで開く
- 営業時間:時期によって異なるため、公式サイトで要確認。冬季休業。
- 入場料:30ユーロ
- 往復のフェリーと島の入場料込みの価格(2025年時点)
アクセス・チケット情報

ロクルム島へは、ドゥブロヴニク旧港からフェリーで約10〜15分でアクセスできます。

チケットはオンライン、または旧港の目の前にあるチケット売り場で購入できます。
ただし、天候によっては運航が中止になることもあるため、現地で運行状況を確認してから購入するのがおすすめです。
チケット料金は往復で30ユーロ(2025年時点)で、ロクルム島へのフェリー代と入島料が含まれています。
島内の観光スポットはすべて入場無料のため、半日以上ゆっくり楽しめることを考えると、妥当な料金だと感じました。
フェリーは夏季には30分〜1時間おきに運行されており、出発時刻は旧港に掲示されているほか、公式サイトでも確認できます。
ただ、筆者が訪れた際には、時刻表上では9時の次は10時発となっていたものの、実際には9時30分頃に船が出ており、それに乗ってロクルム島に向かいました。
船の出航時刻はあくまで目安と考えておくとよいでしょう。
混雑を避けたいなら、午前中早めの便がベスト。
午後になるとフェリー乗り場も島内もやや混雑します。
所要時間
ロクルム島の観光には半日あれば、死海や修道院跡、ロイヤル砦などの主な見どころを一通り巡ることができます。
また、死海で泳いだり、カフェやビーチサイドで日光浴をしたりと、のんびり過ごすなら1日かけても楽しめるでしょう。
筆者は9時発のフェリーでドゥブロヴニクを出発し、13時ごろに戻ってきたため、フェリーの乗船時間も含めて所要時間はおよそ4時間でした。
ロクルム島の観光地おすすめランキング
実際にロクルム島を観光し、おすすめの観光スポットをランキング形式でまとめました。
所要時間も記載しているので、旅行プランを立てる際の参考にしていただければ幸いです。
おすすめ度★★★
修道院跡

ベネディクト会修道院は12世紀に建てられ、19世紀にはハプスブルク家のマクシミリアン大公によって再建されたという歴史を持つ建物です。
今は石造りの回廊や中庭など修道院の一部が残っているのみで、廃墟となった石壁が印象的でした。

この修道院跡の中には、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の鉄の玉座のレプリカが展示されていることでも知られています。
ドゥブロヴニクが撮影地だったことにちなみ、フォトスポットとして設置されたもので、ファンでなくても思わず座ってみたくなるような迫力があります。
鉄の玉座のほかにも、ドゥブロヴニクでのロケ地情報や映像などが展示されており、作品のファンにとっては見逃せないスポットです。
所要時間
所要30分ほど。
ポイント
鉄の玉座は中庭に面した展示室にあり、自由に座って写真撮影が可能。
筆者が訪れた際は、撮影のため15人ほどの列ができていました。
修道院跡(Benediktinski samostan)
- 住所:Lokrum ul. 20000, 20000, Dubrovnik Google Mapで開く
- 営業時間:島の営業時間に準ずる
- 入場料:無料
おすすめ度★★
ロイヤル砦

ロクルム島で最も高い場所に建つロイヤル砦は、ナポレオン戦争時代にフランス軍によって築かれたとされる要塞です。
建物内部は廃墟に近く、特に展示物はありませんが、まるでRPGの世界に迷い込んだような雰囲気があり、少しワクワクするような場所でした。
砦の上に立つと、ぐるりと360度の大パノラマが広がり、ドゥブロヴニク旧市街の赤い屋根やアドリア海を一望することができます。
所要時間
15~30分。
ロイヤル砦(Utvrda Royal)
- 住所:Lokrum ul., 20000, Dubrovnik Google Mapで開く
- 営業時間:島の営業時間に準ずる
- 入場料:無料
おすすめ度★
死海

ロクルム島の奥には、“死海”と呼ばれる入り江があります。
イスラエルやヨルダンにある有名な死海のように塩分濃度が高いわけではなく、ここは自然にできた入り江に海水がたまり、ほとんど波の立たない静かな水面が広がる穏やかな場所です。
水中では魚やイソギンチャクなどの海の生き物を観察することもできます。
私たちが訪れたときは、数人の観光客が水遊びをしている程度で、とても静かで落ち着いた雰囲気でした。
所要時間
海に入らずに風景を見るだけであれば、所要10分ほど。
ポイント
足元はゴツゴツした岩になっているため、ウォーターシューズがあると安心です。
見たところ、更衣室やシャワー設備は見当たりませんでした。
死海(Mrtvo more)
- 住所:Lokrum, 20000, Ploče iza grada, Dubrovnik Google Mapで開く
- 営業時間:島の営業時間に準ずる
- 入場料:無料
植物園

植物園は、19世紀にハプスブルク家のマクシミリアン大公の命によって整備されたもので、世界各地から集められた南国植物が約200種以上植えられています。
園内は、いわゆる整然とした植物園というよりも、自然のままの姿が残されており、知らなければ植物園だとは気づかないほどの雰囲気です。
道を歩いていると、サボテン、ユッカ、ユーカリ、アロエなどの植物が次々と現れ、地中海の島にいるにもかかわらず、どこか暖かい南国の地を思わせる、不思議な空間が広がっていました。
所要時間
所要10~20分ほど。
植物園(Botanical Gardens)
- 住所:Lokrum, Dubrovnik Google Mapで開く
- 営業時間:島の営業時間に準ずる
- 入場料:無料
実際に観光してみた:ロクルム島観光 半日のスケジュール

ロクルム島へのフェリーは、ドゥブロヴニク旧市街の旧港から出ています。
私たちは朝9時頃に港に到着しましたが、すでに観光客が十数人並んでいました。

チケット売り場の様子。
支払いが上手くいかない人がいたりすると、あっという間に長蛇の列になります。

船のスケジュールが張り出されています。

旧港には個人が所有しているボートが並んでいます。
フェリーで10~15分

あっという間にロクルム島に到着。

ロクルム島の入口付近には島の地図が掲示されています。
5分

とりあえず死海を目指して歩きます。
島は小さいので、あっという間に死海に到着。
曇りがちな天気の日でしたが、海に入っている人がちらほらいました。
:所要10分~
3分

死海から少し離れた場所には修道院があります。
:30分

廃墟となった修道院の回廊。雰囲気があって素敵でした。

ゲーム・オブ・スローンズが好きならたまらないはず。
ドゥブロブニク旧市街にもグッズショップが何軒かあり、その人気の高さに驚きました。
1分

入口も出口も特にない植物園。
よく見ると南国に生えている植物が植えられています。
:20分~

植物園の中では、クジャクが悠々と歩いていました。
18分

:15分~

砦までの道は綺麗な一本道になっています。
写真では急な坂道に見えますが、そこまで辛い傾斜ではなかったです。

砦の上から見ることができるドゥブロブニク旧市街の街並み。

廃墟感がすごい建物跡。

そのあとは気の向くままに島を散策し、帰りの船に乗り込みました。
クロアチア旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
クロアチアの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。

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