【個人手配で行くポルトガル】シントラ観光には何日必要?実際に旅したルートを公開
ポルトガルにあるシントラは、さまざまな建築様式が融合した独特な雰囲気のペーナ宮殿や、ムーア人が築いた城壁など見どころが豊富な街です。
リスボンやポルトといった有名な観光都市も魅力的ですが、シントラはこれらとは全く異なる魅力があり、ポルトガルに来たらぜひ訪れてほしい場所です。
リスボンから電車でわずか40分の距離にあり、日帰りで訪れることも可能ですが、じっくり巡りたい方には2日以上の滞在をおすすめします。
この記事では、筆者が実際にシントラを訪れた際の観光ルートや、滞在日数の決め方について詳しくご紹介します。
シントラ観光に必要な日数
シントラの観光名所はそれほど多くないため、1日でも主要スポットを回ることはできますが、2日あればよりゆったりと楽しむことができます。
筆者はシントラで丸一日かけて主要観光スポット(ぺーナ宮殿、ムーアの城跡、シントラ宮殿、レガレイラ宮殿、ロカ岬)を巡りましたが、時間に追われる行程になってしまいました。
シントラはリスボンから電車で約40分とアクセスが良く、日帰りでも十分楽しめる場所ですが、ゆとりを持って観光し、食事も楽しみたい場合には、1日に巡るスポットを3つほどに絞ると良いでしょう。
以上を踏まえると、シントラ観光に必要な日数の目安は以下の通りです。
- 1日間:シントラの見逃せない名所を駆け足で観光
ペーナ宮殿やムーアの城跡、シントラ宮殿など主要な観光地を駆け足で巡ることができる日程です。
ただし、広大な庭園を持つレガレイラ宮殿では見どころだけをさっと見る形になるため、じっくり観光したい場合には物足りなさを感じるかもしれません。 - 2日間:シントラの観光地をじっくり観光
上記の観光スポットに加え、エキゾチックな雰囲気が魅力のモンセラーテ宮殿を見学したり、シントラの街をじっくり散策できる日程です。
また、ロカ岬やカスカイスなど少し郊外の観光地にも足を延ばすことができます。
シントラの観光地おすすめランキング
実際にシントラを観光してみたうえで、おすすめの観光スポットをランキング形式でまとめました。
所要時間も記載していますので、旅行プランを立てる際の参考にしていただけると幸いです。
おすすめ度★★★
ぺーナ宮殿
小高い丘の上にあるカラフルな宮殿は、シントラで一番人気のある観光スポットです。
ユネスコ世界遺産にも登録されたこの宮殿は、19世紀にポルトガル王フェルディナンド2世によって建てられ、ゴシック、ルネサンス、イスラム様式などが融合した独特の建築が特徴です。
ポルトガルの他の都市やヨーロッパ諸国でも見られない、とてもユニークな造りをした宮殿で、今回のポルトガル旅行の中でも特に印象に残る観光スポットでした。
所要時間
所要時間は1時間30分~2時間です。
注意点
宮殿に入場するには、時間指定のチケットが必要です。
当日空きがあれば宮殿のチケット売り場でも購入できますが、シントラで最も人気のある観光スポットのため、事前購入をおすすめします。
また、入場の3日以上前にオンラインで購入すると当日券よりも15%安く購入できます。
また、ペーナ宮殿にたどり着くには、庭園を含む宮殿全体の入口でのチケットチェックと、宮殿内部に入るためのチケットチェックの2段階があります。
入口(Google Mapsの38°47’16.5″N 9°23’15.4″W)から宮殿内部に入るためのチケットチェックの場所まで徒歩で10~15分ほどの距離があります。
予約したチケットに記載されている入場可能時間は『宮殿内部に入るためのチケットチェック』の時間です。
チケットに記載された時間に間に合うように、庭園を含む宮殿全体の入口には余裕を持って30分前には到着し、そのまま寄り道せず奥にある宮殿内部に入るためのチケットチェックの地点まで進みましょう。
朝一のチケットを取得した場合でも、庭園を含む宮殿全体の入口はその30分前から開いているので、例えば9時30分のチケットを持っている場合は、9時に入場することをオススメします。
市内から徒歩でペーナ宮殿に向かう場合、結構な坂道を登る必要があるため、Google Mapsで表示される所要時間に加えて、10~20分ほど余裕を持って移動時間を見積もっておくと良いでしょう。
私たちも結構な速足で登ったつもりでしたが、それでもGoogle Mapsの所要時間通りには到着できませんでした。
ぺーナ宮殿(Palácio Nacional da Pena)
- 住所:Estrada da Pena, 2710-609 Sintra Google Mapで開く
- 営業時間:9時00分~18時30分、1月1日・12月25日は休業
- 入場料:20ユーロ
おすすめ度★★
ムーアの城跡
10世紀にイベリア半島を支配していたムーア人によって築かれた要塞で、現在では廃墟のようになっています。
この城跡は丘の上にあるため、頂上からはシントラの景色やペーナ宮殿、さらに天気が良ければ大西洋を見ることができます。
所要時間
所要時間は1時間です。
注意点
入場の3日以上前にオンラインで購入すると当日券よりも15%安く購入できます。
ムーアの城跡(Castelo dos Mouros)
- 住所:2710-405 Sintra Google Mapで開く
- 営業時間:9時30分~18時00分
- 入場料:12ユーロ
シントラ宮殿
印象的な2本の大きな煙突が特徴のこの宮殿は、13世紀から19世紀にかけて王族の居城として使用されていました。
内部には狩猟の様子を描いたアズレージョが美しい『紋章の間』をはじめとして、美しい天井画や家具が展示されており、当時の王族たちの生活を垣間見ることができます。
所要時間
所要時間は1時間~1時間30分です。
注意点
入場の3日以上前にオンラインで購入すると当日券よりも15%安く購入できます。
シントラ宮殿(Palácio Nacional de Sintra)
- 住所:Largo Rainha Dona Amélia, 2710-616 Sintra Google Mapで開く
- 営業時間:9時30分~18時30分
- 入場料:13ユーロ
レガレイラ宮殿
レガレイラ宮殿は、もともと17世紀に王族の別荘として建てられたが、20世紀初頭に富豪のアントニオ・モンテイロが買い取り改装したもので、ゴシック、ルネサンス、マヌエル様式が融合した独特の雰囲気が印象的です。
しかし、ここでは宮殿よりも庭園の方が主要な観光スポットとなっています。
庭園内には秘密のトンネルや洞窟、地下へと続く「イニシエーションの井戸」などが点在しており、まるで冒険しているかのような気分を味わえる場所として、観光客に人気のスポットです。
所要時間
所要時間は1時間30分〜です。
旅行雑誌などでよく紹介されている有名な螺旋階段や洞窟、館を駆け足で回った場合でも、約1時間30分かかりました。
敷地内の庭園には、さまざまな建物や迷路のように入り組んだ洞窟などもあり、散策のしがいがあります。
庭園で座ってのんびり過ごしたり、植物を眺めながらゆっくり散策する場合はさらに時間がかかるでしょう。
注意点
現地でチケットを購入すると、オンラインよりも約1ユーロ安くなります。
そのためレガレイラ宮殿のみ、現地でチケットを購入するのがおすすめです。
ただし、チケットの購入に少し並ぶ場合があるので、注意が必要です。筆者が訪れた際は、購入に15分ほどかかりました。
リスボンからの日帰り旅行の場合など、時間に余裕がない方は事前にオンラインでチケットを購入するといいでしょう。
レガレイラ宮殿(Quinta da Regaleira)
- 住所:R. Barbosa du Bocage 5, 2710-567 Sintra Google Mapで開く
- 営業時間:1~3月 10時00分~18時30分(最終入場17:30)、4~9月 10時00分~19時30分(最終入場17:30)、10~12月 10時00分~18時30分(最終入場17:30)
1月1日・12月24日・25日・31日は休業 - 入場料:12ユーロ
おすすめ度★
ロカ岬
ポルトガル本土の最西端に位置し、ヨーロッパ大陸最西端として知られる観光名所です。
ロカ岬は大西洋に面しており、切り立った断崖や広がる海の絶景を楽しむことができます。特に夕日が美しく、日没時には多くの観光客が訪れます。
お土産屋さんでは、最西端を訪れた記念として証明書も販売しています。
所要時間
30分ほどあれば十分です。
ただし、バスで訪れた場合、滞在時間は帰りのバスの出発時刻によって左右されます。
注意点
風が強いことが多いので、秋・冬の時期や天候が悪い日に訪れる場合は、防寒対策をして訪れることをオススメします。
ロカ岬(Cabo da Roca)
- 住所:Estrada do Cabo da Roca s/n, 2705-001 Colares Google Mapで開く
- 営業時間:24時間営業
- 入場料:無料
モンセラーテ宮殿
19世紀に建てられたモンセラーテ宮殿は、ゴシック、ムーア、インド風の建築様式が融合し、エキゾチックな雰囲気が漂うデザインが印象的です。
周囲には広大な庭園が広がり、異国の植物や花が植えられた見事な景観が楽しめます。
シントラの他の宮殿に比べると比較的観光客が少なく、ゆったりと過ごせる隠れた名所です。
所要時間
所要時間は宮殿内部に1時間ほど、庭園を散策する場合はさらに1~2時間かかります。
注意点
入場の3日以上前にオンラインで購入すると当日券よりも15%安く購入できます。
モンセラーテ宮殿(Parque e Palácio de Monserrate)
- 住所:R. Barbosa du Bocage 136, 2710-405 Sintra Google Mapで開く
- 営業時間:9時30分~18時00分
- 入場料:12ユーロ
実際に観光してみた:1日で周るシントラ観光のスケジュール
ホテルを出発
前日の夕方にシントラに到着していたので、静かなシントラの街を散策しつつ朝一番でペーナ宮殿へ向かいます。
シントラの中心街からは434番バスが出ていますが、サービスに対して料金が高い、時間通りに来ないなどの理由で悪名高いため、歩いて行くことにしました。
まずは朝一でぺーナ宮殿へ
坂道が多く、中々大変な道のりでしたが、無事にペーナ宮殿の入口に到着。
外観も内観も非常にユニークで独特の魅力があり、印象深い宮殿です。
ムーアの城跡を散策
続いて、ペーナ宮殿から歩いてすぐのところにあるムーアの城跡へ向かいます。
晴れていたので、大西洋やペーナ宮殿などを見渡すことができました。
Piriquitaでシントラ名物のお菓子を食べる
シントラの中心街に歩いて戻り、遅い昼食をとります。
街で人気の『Piriquita』というお菓子屋さんでシントラ名物のケイジャーダを食べました。
シントラ宮殿を見学
続いて街の中心地にある、シントラ宮殿へ向かいます。
アズレージョが圧巻の『紋章の間』などを見ることができます。
レガレイラ宮殿を見学
街の中心からほど近い場所にあるレガレイラ宮殿へ徒歩で行きました。
広い庭園には、洞窟や地下に続く螺旋階段などがあります。
バスでロカ岬へ
予定していた観光が早めに終わったので、ロカ岬へ行くことにしました。
バスは時刻表通りには全く来ませんでしたが、無事にカスカイス行きのバスに乗ることができ、40分かけてロカ岬へ到着。
シントラへ戻る
この日はシントラで宿泊予定だったので、シントラ行きのバスに40分揺られて中心街へ戻りました。
夜ごはんに『Regional Sintra』で、素朴なポルトガル料理を食べました。
シントラ観光のポイント
シントラを観光する際のポイントや注意点はいくつかあります。
以下のポイントを押さえておけば、シントラでの観光をより快適に、そして効率よく楽しむことができるでしょう。
シントラ観光は時間との勝負
シントラは非常に人気のある観光地で、特にペーナ宮殿は混雑しやすいです。
朝早く到着することで、観光客の少ない時間にゆっくりと見学でき、快適に過ごすことができます。
特にシントラでの滞在が1日しかない場合は、朝の時間を有効に使えるかどうかが重要です。
混雑に巻き込まれてしまうと、予定していた観光スポットを回れきれなくなる可能性があります。
また、観光客が多くなるほどバスの遅延が発生し、時間通りに来ないなどの悪影響が出てきます。
持ち物と服装
シントラは丘の上に位置し、街中には起伏の激しい道や階段が多くあります。
ペーナ宮殿やムーア城跡への道中も坂道や階段が多いため、歩きやすい靴を準備すると良いでしょう。
また、シントラはリスボンに比べると気温が低くなりがちで、気候が変わりやすく、特に朝は霧が発生することもあります。
そのため、気候の変化に対応できるように、上着や折り畳み傘などを用意しておきましょう。
特に強い風が吹くロカ岬まで行く予定がある場合は、より防寒対策をしていくことをおすすめします。
観光スポットは事前にチケットを購入しておく
ペーナ宮殿などの有名スポットは、オンラインで事前にチケットを購入することで、当日の待ち時間を減らすことができます。
特に観光シーズン中は、事前予約をしておくとスムーズです。
また、レガレイラ宮殿を除くシントラの観光スポットの多くは、オンラインでの事前購入による割引があります。
おわりに
以上が、シントラを実際に旅した旅程と、それぞれの観光スポットについての解説でした。旅行の際の参考になれば幸いです。
ポルトガル旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
ポルトガルの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。
情報量でいうと、世界で最も売れている旅行ガイド『Lonely Planet』の右に出るものはいません。
私も旅行の日程を決めるときは必ず『Lonely Planet』を読んで決めます。
日本語版は無いのが残念ですが、問題ありません!
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Lonely Planetについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は読んでみて下さい。
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