【個人手配で行くギリシャ】アテネ観光には何日必要?実際に旅したルートを公開

アテネには有名なパルテノン神殿のほかにも、さまざまな遺跡や博物館など、多くの観光名所があります。
この記事では、私が実際に3日間かけて巡ったアテネの観光ルートや、それぞれの観光地の情報について紹介します。
アテネ観光に必要な日数
アテネ観光に必要な日数は、一般的に1~2日間と言われています。
1日だけ滞在する場合は、パルテノン神殿のあるアクロポリスとプラカ地区散策するだけになると思います。
もう1日追加して2日間滞在すれば、古代アゴラやハドリアヌスの凱旋門など、その他の遺跡も巡ることができます。
ただし、2日間ではアテネ考古学博物館をはじめとする、アテネの素晴らしい博物館まで見て回るのは難しいです。
私はアテネに3日間滞在し、アテネ考古学博物館やベナキ美術館(Benaki Museum)など、博物館や美術館巡りにも時間をかけました。
特に、半日以上かけてじっくり見学したアテネ考古学博物館には、ギリシャ全土から発掘された最高峰の遺物が集まっており、アテネやミケーネ、サントリーニ、クレタ島などの歴史を出土品を通して学ぶことができ、とても充実した時間を過ごせました。
正直なところ、アテネに来て博物館を見ずに帰るのはもったいないと思いますが、歴史にあまり興味がない場合でも、2日間あれば十分にアテネ観光を楽しむことができると思います。
以上のことから、アテネ観光に必要な日数の目安は以下の通りです。
- パルテノン神殿のあるアクロポリス+プラカ地区…1日
- 古代アゴラやゼウス神殿など、その他の遺跡も観光したい…+1日
- アテネ考古学博物館など、博物館・美術館巡りも楽しみたい…+1日
また、アテネからはイドラ島など近郊の島へのアイランドホッピングや、ペロポネソス半島への日帰り旅行をすることもできるので、アテネ滞在にプラス一日してこれらの場所に出かけてみるのもオススメです。

アテネ観光 3日間のスケジュール
午前中にアテネに到着したら、昼ごはんを食べて腹ごしらえ。
午後からは、早速アテネ観光です。
古代アゴラと新アクロポリス美術館を見学。
- 午前:
朝一でアクロポリスを観光します。
オープン時間よりも少し早めに到着して、人が少ない時間にゆっくり見学します。
- 午後:
午後は、その他の遺跡や観光名所を巡ります。
ゼウス神殿→ハドリアヌスの凱旋門→シンタグマ広場+国会議事堂+無名戦士の墓の順番で、のんびり散策します。
その後、ベナキ美術館を鑑賞。
最後にホテル近くのアギオスエレフテリオス教会を見学。
- 午前:
朝一にリカヴィトスの丘を登って、アテネの街を眺めます。
その後、ギリシャヨーグルトの名店Staniで朝食をとり、 アテネ国立考古学博物館を1日かけてゆっくり見学します。
- 夕方:
プラカ地区に戻り、ハドリアヌスの図書館やローマン・アゴラを外から見つつ、プラカ地区を散策します。
アテネの観光地一覧
- アクロポリス(パルテノン神殿、エレクティオン神殿、ディオニューソス劇場)
- 古代アゴラ
- リカヴィトスの丘
- 新アクロポリス美術館
- アテネ国立考古学博物館
- ベナキ美術館
- ゼウス神殿、ハドリアヌスの凱旋門
- シンタグマ広場、国会議事堂、無名戦士の墓
- アギオスエレフテリオス教会
- ハドリアヌスの図書館
アクロポリス(パルテノン神殿、エレクティオン神殿、ディオニューソス劇場)

アクロポリスは、1987年にユネスコの世界遺産に登録された、アテネで最も有名なランドマークです。
約4000~3000年前には、古代の人々がこの地に居住していたことが知られています。
敷地内にあるパルテノン神殿は、紀元前5世紀ごろにアテネの守護神である女神アテナを祭るために建てられました。
しかし、古代ギリシャの時代が終わると、アクロポリスは長年にわたり、外国勢力による占領や略奪、考古学者・研究者による盗掘、ギリシャ独立後の不適切な修復、さらには地震などに見舞われ、パルテノン神殿は大きな被害を受けてしまいました。
現在でも、これらの損傷を修復するための入念な再建作業が続いています。
修復工事の影響で、オリジナルの彫刻やレリーフは新アクロポリス美術館に移され、展示されています。
ぜひアクロポリスとあわせて、新アクロポリス美術館も見学しましょう。
所要時間
早朝や閉館間際など人の少ない時間帯であれば約90分ほどです。
混雑する日中の場合は、2時間程度かかることもあるため、時間に余裕を持って訪れることをオススメします。
注意点
・夏場
夏の特に暑い日には臨時休園となることがあります。
7〜8月に訪れる際は運営情報に注意してください。
・チケット
チケットは日時指定制です。
私が訪問した際は当日券も販売されていましたが、チケット購入列と入場列が別々にあるため、事前にチケットを購入していないと、チケットを買った後に再度入場列に並ぶ必要があり、入場までに時間がかかります。
そのため、公式HPから事前にチケットを購入しておくことをオススメします。
アクロポリス(Ακρόπολη Αθηνών)
住所:Athens 105 58
営業時間:
4月~8月 8時00分~20時00分
9月上旬 8時00分~19時30分 9月下旬 8時00分~19時00分
10月上旬 8時00分~18時30分 10月下旬 8時00分~18時00分
冬季 8時00分~17時00分
入場料:大人10€ 20€
30€でアクロポリスに加えて古代アゴラ、ハドリアヌスの図書館、ケラメイコス、リュケイオン、ゼウス神殿、ローマン・アゴラに入場できる5日間有効のチケットを購入することができます。
古代アゴラの通常チケット料金が10€なので、アクロポリスと古代アゴラに加えて上記の施設に入場する場合はこのチケットがお得です。
※2024年9月現在の情報
古代アゴラ

古代アゴラは、ソクラテスやプラトンが生きた古代アテネ時代において、政治・宗教・経済・文化など、あらゆる生活の中心として重要な役割を果たしていた場所です。
なかでもアッタロスの柱廊は完全に復元されており、当時の様子をうかがい知ることができます。
また、建物の内部には古代アゴラで発掘された遺物が展示されています。
所要時間
所要時間は約2時間です。
古代ギリシャの歴史や文化に強い関心のある方は、2時間以上の時間を見込んでおくと良いでしょう。
古代アゴラ(Αρχαία Αγορά Αθηνών)
住所:Adrianou 24, Τ.Κ. 10555, Athens
営業時間:
4月~8月 8時00分~20時00分
9月上旬 8時00分~19時30分 9月下旬 8時00分~19時00分
10月上旬 8時00分~18時30分 10月下旬 8時00分~18時00分
冬季 8時00分~17時00分
入場料:大人5€ 10€
※2024年9月現在の情報
リカヴィトスの丘

リカヴィトスの丘は、海抜277mとアテネ市内で最も標高が高い丘で、市街地を一望できる絶景スポットです。
所要時間
ケーブルカーを利用することもできますが、徒歩の場合は片道20~30分程度、往復で約1時間ほどかかります。
注意点
・観光する時間帯
道路は舗装されていますが、傾斜がきついため徒歩での登頂はかなり体力を使います。
特に夏場は気温が非常に高くなるため、暑さを避けるためにも早朝の訪問を強くおすすめします。
また、午後になるとアクロポリスをはじめとした市街地が逆光になるため、写真撮影や景観を楽しむ目的でも午前中の訪問がおすすめです。
・治安
日没後は周辺の治安があまり良くないため、日中の訪問をおすすめします。
リカヴィトスの丘のすぐ近くにあるエクサルヒア地区やオモニア地区は、アテネの中でも特に治安が悪いエリアとされ、麻薬中毒者が多いことや、レイプなどの事件が多いことで知られています。
リカヴィトスの丘(Λυκαβηττός)
住所:Athens 11471
営業時間:24時間
入場料:無料
新アクロポリス美術館

新アクロポリス博物館は、かつてアクロポリスの丘の上にあった博物館から移転し、2009年にオープンした博物館です。
アクロポリスで出土した数々の貴重な遺物が展示されており、アテネ観光では欠かせないスポットのひとつです。
最も注目すべきは4階のパルテノンギャラリーです。
ここでは、かつてのパルテノン神殿の彫刻やレリーフが、元の構造を再現するように配置されており、神殿の美しさと歴史的価値を体感できます。
窓越しに望むアクロポリスの眺めもとても良いです。
所要時間
所要時間は2時間です。
注意点
博物館の地下には、発掘された遺跡が保存されています。
館内のガラス張りの床から下を覗き込むことができるほか、建物の外側のスロープを使えば、実際に遺跡エリアを間近で見学することも可能です。
ただし、比較的地味ではあるので、遺跡にあまり興味がない方や滞在時間が限られている方はスキップしても問題ないと思います。
新アクロポリス美術館(Μουσείο Ακρόπολης)
住所:Dionysiou Areopagitou 15, Athina 117 42
営業時間:
夏季(4月~10月) 月曜 9時00分~17時00分、火~木・土・日曜 9時00分~20時00分、金曜 9時00分~22時00分
冬季(11月~3月) 月~木曜 9時00分~17時00分、金曜 9時00分~22時00分、土・日曜 9時00分~20時00分
※地下にある遺跡の営業時間は以下の通り
夏季(4月~10月) 月曜 9時00分~17時、火~日曜 9時00分~20時00分、
冬季(11月~3月) 9時00分~17時00分
入場料:夏季(4月~10月) 15€、冬季(11月~3月) 10€
アテネ国立考古学博物館

ギリシャ各地で出土した貴重な遺物を展示している、世界有数の規模を誇る博物館です。
館内は広く、先史時代からローマ時代までの展示品が豊富に揃っています。
たとえば、ミケーネ遺跡から出土した有名な『黄金の仮面』、アルテミシオン沖の海底から引き上げられた『馬上の少年像』、さらにはアンティキティラ島沖の沈没船から発見されたオーパーツとしても有名な『アンティキティラ島の機械』など、見応えのある展示が満載です。
所要時間
所要時間は半日(4~5時間)です。
歴史が好きな方であれば1日かけてじっくり回ることをおすすめします。
実際、私自身も1日をかけて見学しました。
ギリシャ全土の遺跡から集められた状態の良い出土品が多数展示されているため、じっくりと時間をかけて見る価値があります。
一方、歴史にあまり興味がない方であれば、有名な展示だけをピックアップして2時間ほどで見学を終えることも可能でしょう。
注意点
博物館周辺は治安があまり良くないエリアです。
薬物中毒者が徘徊していたり、道端に注射器が落ちていることもあるため、日没後や夜間の訪問は避け、できるだけ朝のうちに観光するようにしましょう。
アテネ国立考古学博物館(Εθνικό Αρχαιολογικό Μουσείο)
住所:28is Oktovriou 44, Athina 106 82
営業時間:
4月1日~5月13日 水~月曜 9時00分~16時00分、火曜のみ13時00分~20時00分
5月14日~10月31日 水~月曜 8時00分~20時00分、火曜のみ13時00分~20時00分
冬季(11月~3月) 水~月曜 8時30分~15時30分、火曜のみ 13時00分~20時00分
入場料:夏季(4月~10月) 12€、冬季(11月~3月) 6€
ベナキ美術館
ギリシャの裕福な実業家でありコレクターでもあったアントニス・ベナキのコレクションをもとに設立された美術館です。
ギリシャの民族衣装やオスマン帝国時代の部屋の展示など、美しいギリシャの文化に触れることができます。
特に古代ギリシャ以降の時代に焦点を当てた展示が特徴です。
所要時間
所要時間は2時間です。
ベナキ美術館(Μουσείο Μπενάκη Ελληνικού Πολιτισμού/Benaki Museum of Greek Culture)
住所:Koumpari 1, Athina 106 74
営業時間:月・水・金・土曜 10時00分~18時00分、木曜 10時00分~00時00分、日曜 10時00分~16時00分、火曜 定休
元旦やクリスマスなどは休みなので訪問前に公式サイトで営業日を念のため確認しておきましょう。
入場料:12€
ゼウス神殿
オリュンポス十二神の最高神ゼウスに捧げられた神殿で、紀元前6世紀に建設が始まり、2世紀にローマ皇帝ハドリアヌスの時代についに完成しました。
所要時間
15分程度。
わざわざ中に入らなくても、外から神殿を十分に眺めることができます。
アクロポリスや古代アゴラとの共通チケットを購入しない場合は、外から眺めるだけで十分でしょう。
すぐ近くにハドリアヌスの凱旋門があるので、あわせて見学するのがおすすめです。
ゼウス神殿(Ναός του Ολυμπίου Διός)
住所:Athens 105 57
営業時間:夏季 8時00分~20時00分、冬季 8時00分~15時00分
元旦やクリスマスなどは休みなので訪問前に公式サイトで営業日を念のため確認しておきましょう。
入場料:6€
シンタグマ広場、国会議事堂、無名戦士の墓
プラカ地区にあるシンタグマ広場の前には、国会議事堂と無名戦士の墓があります。
無名戦士の墓は、トルコからの独立戦争などで命を落とした兵士たちを追悼するもので、1時間ごとに衛兵の交代式が行われます。
交代式の際には多くの見物客が集まるため、最前列で見たい場合は早めに場所を確保しておく必要があります。
ただし、「わざわざ時間を取ってまで見る価値があるか?」と聞かれると微妙です。。。
所要時間
15分程度。
シンタグマ広場(Πλατεία Συντάγματος)
住所:Pl. Sintagmatos, Athina 105 63
営業時間:24時間営業
アギオスエレフテリオス教会
12世紀に建てられた小さな教会です。
所要時間
30分程度。
アギオスエレフテリオス教会(Ιερός Ναός Παναγίας Γοργοεπηκόου και Αγίου Ελευθερίου)
ハドリアヌスの図書館
132年にハドリアヌスが建設した図書館です。
所要時間
15分程度。
わざわざ中に入らなくても、外からハドリアヌスの図書館が見えます。
アクロポリスや古代アゴラとの共通チケットを購入しない場合は、外から眺めるだけで十分でしょう。
ハドリアヌスの図書館(Βιβλιοθήκη του Αδριανού)
住所:Κ, Areos 3, Τ, Athina 105 55
営業時間:
4月1日~8月31日 8時00分~20時00分
9月1日~15日 8時00分~19時30分
9月16日~30日 8時00分~19時00分
10月1日~15日 8時00分~18時30分
10月16日~31日 8時00分~18時00分
冬季 8時00分~15時00分
入場料:6€
おわりに
以上がアテネの観光ルートとそれぞれの観光スポットの情報についてでした。
旅の参考になれば幸いです。
ギリシャ旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
ギリシャの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。

情報量でいうと、世界で最も売れている旅行ガイド『Lonely Planet』の右に出るものはいません。
私も旅行の日程を決めるときは必ず『Lonely Planet』を読んで決めます。

日本語版は無いのが残念ですが、問題ありません!
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Kindle Unlimitedは初回30日間無料なので、気軽にお試しできるのがうれしいところ。
Lonely Planetについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は読んでみて下さい。

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