【個人手配で行くポルトガル】ポルト観光には何日必要?実際に旅したルートを公開
大西洋とドウロ川を臨むポルトガル第2の都市、ポルト。
中世から大航海時代にかけて貿易の中心地として栄えてきたポルトには、歴史的建造物や趣のある街並みが多く残されており、「ポルト歴史地区」として世界遺産に登録されています。
また、ポートワインの発祥地としても知られ、グルメを堪能できる街としても有名です。
加えて、西ヨーロッパ諸国の中でも比較的物価が安く、円高の今でも気軽に訪れやすい点も魅力的です。
この記事では、ポルト旅行を計画するにあたり、
ポルトに何日間滞在すればいいの?
おすすめの観光ルートは?
このような疑問をお持ちの方に向けて、実際にポルトを旅行した筆者が、おすすめの滞在日数や旅程ルートをご紹介します。
ポルトの観光に必要な日数
ポルトの観光スポットは比較的コンパクトにまとまっており、2日あれば主要な場所を巡ることができます。
筆者は丸2日をかけてポルトの主要な観光スポットを訪れることができました。
観光スポットを訪れるだけでなく、リベイラ地区やボリャン市場を散策する時間も確保でき、旅を満喫することができました。
以上を踏まえると、ポルト観光に必要な日数の目安は以下の通りです。
- 2日間:ポルトの見逃せない名所を観光
ポルト大聖堂やボルサ宮殿をはじめとする主要な観光地を巡ることができます。
ガイドブックに載っているすべての観光地を訪れるのは難しいものの、リベイラ地区の散策も含めて、充実したポルト観光を楽しむことができます。 - 3~4日間:ポルト郊外への日帰り旅行も可能
3日以上あれば、ドウロ渓谷沿いのワイナリーを訪れたり、アヴェイロやコインブラといった近郊の街を日帰りで観光する余裕もあります。
ポルトの観光地おすすめランキング
実際にポルトを旅行して、おすすめの観光スポットをランキング形式でまとめました。
所要時間も記載していますので、旅行プランを立てる際の参考にしていただければ幸いです。
おすすめ度★★★
ポルト大聖堂
12世紀に建設が始まったポルト大聖堂は、ポルトで最古の教会です。
何世紀にもわたって改修が行われたため、ロマネスク、ゴシック、バロック様式など、さまざまな様式を見ることができます。
大聖堂内には美しいタイル装飾(アズレージョ)や、豪華な細工が施された祭壇も見ることができます。
また、1387年にポルトガル王国初代王ジョアン1世がフィリパ王妃と結婚した場所、1394年にはエンリケ航海王子が洗礼を受けた場所としても知られています。
所要時間
所要45分~1時間ほど。
ポルト大聖堂(Sé do Porto)
- 住所:Terreiro da Sé, 4050-573 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:
夏季(4~10月) 9時00分~18時30分
冬季(11~3月) 9時00分~17時30分
クリスマスとイースターは休業、午前11時前後はミサがあります。 - 入場料:3ユーロ
ボルサ宮殿
19世紀に商業組合所として建設され、最近まで証券取引所として利用されていた豪華な建物です。
豪華な内装が特徴で、特に「アラブの間(Salão Árabe)」は、アルハンブラ宮殿を参考にして作られたイスラム風の装飾が施され、とても美しいです。
ポルトの商業の繁栄を象徴する歴史的建造物であり、現在は観光名所として一般公開されているほか、特別なイベントやコンサートの会場としても利用されています。
所要時間
ツアーは所要30分程度。
注意点
内部を見学するにはガイドツアーに参加することが必須です。
日時指定のチケットは、公式サイトから購入するか、現地でも購入できます。
筆者は現地で購入しましたが、特に売り切れの時間枠はなかったので、よっぽどの繁忙期でなければ現地で購入可能だと思います。
英語ツアーはありますが、残念ながら日本語ツアーはありません。
ボルサ宮殿(Palácio da Bolsa)
- 住所:R.de Ferreira Borges, 4050-253 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:9時00分~18時30分
- ガイドツアーでのみ見学可
- 入場料:14ユーロ
ドン・ルイス1世橋
1886年に完成したこのアーチ型の鉄橋は、ポルトの歴史地区と、ドウロ川を挟んだ対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアを結んでいます。
エッフェル塔の設計者ギュスターヴ・エッフェルの弟子によって設計されたことで知られ、上下2層構造が特徴です。
上層は歩行者とポルト市電が利用し、下層は車と歩行者が利用できます。
橋からは、ドウロ川やポルトの旧市街、そしてワインセラーが立ち並ぶヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア側の美しい景色を楽しむことができます。
所要時間
橋を歩くだけであれば、所要10分程度。
景色をゆっくり楽しんだり、川沿いの遊歩道を散策したりする場合は、30分から1時間ほど時間を取ると良いでしょう。
ドン・ルイス1世橋(Ponte Luís I)
- 住所:Ponte Luís I, Porto Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
- 入場料:無料
レロ書店
レロ書店(Livraria Lello)は、ポルトにある歴史的な書店で、1906年に開業しました。
ネオゴシック様式の外観に加え、美しい木彫りの階段や彩色ガラスの天井が特徴で、『世界で最も美しい書店』の一つとして広く知られています。
ハリー・ポッターシリーズの著者J.K.ローリングが執筆中にこの書店を訪れたことでも注目を集めました
観光名所として人気が高く、書店に入るには入場券の購入が必要です。ただし、本を購入する場合は、その入場券の料金が割引として適用されます。
レロ書店オリジナルの装丁が施された本も数多く販売されており、本好きや建築ファンにとって必見のスポットです
所要時間
30分~1時間程度。
注意点
事前に日時指定のチケットを公式サイトで購入する必要があります。
チケットがないと入場できないため、忘れずに購入しましょう。
レロ書店(Livraria Lello)
- 住所:R.das Carmelitas 144, 4050-161 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:9時00分~19時30分
1月1日、イースターの日曜日、5月1日、6月24日、12月25日は休業 - 入場料:10ユーロ
おすすめ度★★
サン・ベント駅
サン・ベント駅(Estação de São Bento)は、ポルト市内中心部に位置する鉄道駅で、20世紀初頭に開業しました。
最大の見どころは、駅舎内を飾る約20,000枚のアズレージョ(青と白のタイル)で、これらにはポルトガルの歴史的な戦いなどが描かれています。
列車の利用だけでなく、観光スポットとしても人気が高く、写真撮影にも最適な場所です。
所要時間
15分程度。
サン・ベント駅(São Bento)
- 住所:Praça de Almeida Garrett, 4000-069 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
- 入場料:無料
モヌメント・デ・サン・フランシスコ教会
モヌメント・デ・サン・フランシスコ教会(Igreja de São Francisco)は、ポルトにあるゴシック様式のカトリック教会で、14世紀に建設されました。
教会の内部はバロック様式で装飾されており、豪華に装飾された祭壇や金箔が施された彫刻作品が見どころです。
所要時間
30分~1時間程度。
モヌメント・デ・サン・フランシスコ教会(Igreja e Museu de São Francisco do Porto)
- 住所:Rua do Infante D. Henrique, 4050-297 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:
夏季(4~9月) 9時00分~20時00分
冬季(10~3月) 9時00分~19時00分
12月25日は休業 - 入場料:10ユーロ
ボリャン市場
レストランやカフェだけでなく、果物や野菜を売っている店舗があったり、シーフード、チーズ、ハムなどの食べ歩きも楽しめます。
観光客向けのお店が多いですが、色々な種類の食べ物を少しずつ食べられるのが魅力です。
注意点
カードが使えない店舗が多いため、現金を持参するようにしましょう。
小さなお皿の海鮮盛り合わせは10ユーロ、ソーセージの盛り合わせで5ユーロほどでした。
おすすめ度★
クレリゴス教会
クレリゴス教会(Igreja dos Clérigos)は、ポルトのシンボル的なバロック建築の教会で、18世紀に建設されました。
特に目を引くのは、教会に隣接するクレリゴス塔(Torre dos Clérigos)で、これはポルトで最も高い建物の一つで、教会の鐘楼としても知られています。
塔の高さは75メートルで、頂上からはポルトの街並みやドウロ川の美しい景色を一望できます。
教会内はバロック様式の華やかな装飾が施されています。
所要時間
教会だけの見学であれば所要30分程度。
塔と博物館も合わせて見学する場合は、1時間程度必要です。
クレリゴス教会(Igreja e Torre dos Clérigos)
- 住所:R.de São Filipe de Nery, 4050-546 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:
通常 9時00分~19時00分
イースター、夏季、クリスマス期間 9時00分~23時00分- その他、年末年始は営業時間が変わるため公式サイトを確認してください。
- 入場料:教会部分は無料
塔+博物館 10ユーロ- イースター、夏季、クリスマス期間の夕方(19時00分~23時00分)は5ユーロ
カルモ教会
カルモ教会(Igreja do Carmo)は、ポルトの中心部に位置するバロック様式の教会で、18世紀に建設されました。
特に有名なのは、教会の外観に施されたアズレージョ(青と白のタイル)で、これらのタイルには聖母マリアの生涯を描いたシーンが描かれています。
教会の内部も豪華な装飾が施されており、特に祭壇の金色の彫刻が印象的です。
所要時間
15分程度。
カルモ教会(Igreja do Carmo)
- 住所:R. do Carmo, 4050-164 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:9時30分~17時00分
- 入場料:無料
アルマス聖堂
アルマス聖堂(Capela das Almas de Santa Catarina)で特に目を引くのは、教会の壁を覆うアズレージョ(青と白のタイル)で、これらのタイルには聖フランチェスコと聖カタリーナの生涯が描かれています。
所要時間
15分程度。
アルマス聖堂(Capela das Almas de Santa Catarina)
- 住所:R. de Santa Catarina 428, 4000-124 Porto Google Mapで開く
- 営業時間:月~木曜 7時30分~18時00分、金曜~20時00分、土・日曜 7時30分~12時30分/18時30分~19時30分
- 入場料:無料
実際に観光してみた:ポルト観光 2日間のスケジュール
1日目
20世紀に開業した、ポルト市内中心部に位置する鉄道駅です。
駅舎内を飾る約20,000枚のアズレージョが美しく、鉄道駅とは思えないほどの装飾が印象的です。
所要時間:15分
続いてポルト最古の教会へ。
ポルトの中でも小高い丘の上に位置しているため、階段や丘を登っていくのが少し大変でした。
内部はアズレージョで彩られた回廊などがあります。
所要時間:45分~1時間
筆者が訪れた際は外観は工事中でした。
また朝一で訪れた際はチケット購入列があり、入場まで15分ほどかかりました。
大聖堂前の広場から見える景色も見逃せません。
所要時間:30~45分
ボルサ宮殿の見どころである『アラブの間』は、写真以上の美しさで、一見の価値があります。
内部を見学するにはガイドツアーに参加することが必須です。
日時指定のチケットは、公式サイトから購入するか、現地でも購入できます。
筆者は現地で購入しましたが、特に売り切れの時間枠はなかったので、よっぽどの繁忙期でなければ現地で購入可能だと思います。
14世紀に建設されたゴシック様式のカトリック教会。
内部はバロック様式で装飾されており、豪華に装飾された祭壇や金箔が施された彫刻作品が見どころです。
所要時間:約30分
ボルサ宮殿やモヌメント・デ・サン・フランシスコ教会、リベイラ地区がある場所は、ポルトの低い場所に位置しています。一方、ボリャン市場やポルト大聖堂、アルマス聖堂などがある場所は高い場所にあり、坂道を登ることになります。
これらの低所から高所エリアへの移動は体力を消耗するため、なるべく高所と低所の往復回数を減らす旅行計画を立てることをおすすめします。
お昼ご飯を食べにボリャン市場の方に戻ります。
市場は観光客向けではありますが、新鮮な魚介類やハム・ソーセージなどが販売されています。
ぶらぶら散策しながら、ポルトの雰囲気を味わいましょう!
ボリャン市場のすぐ近くにあるアルマス聖堂は、人通りの多い道路沿いにあります。
内部は敬虔なキリスト教徒たちがお祈りをささげていて、厳かな雰囲気が漂っていました。
所要時間:約15分
2日目
教会に隣接するクレリゴス塔の高さは75メートルで、頂上からはポルトの街並みやドウロ川の美しい景色を一望できます。
教会内はバロック様式の華やかな装飾が施されています。
所要時間:教会部分15~30分
教会に加えて塔と博物館を訪れる場合は約1時間
教会は小さ目で、早朝は人もまばらです。
アズレージョで彩られた外観が印象的な教会です。
筆者が訪れた際は修復中で、写真ではわかりにくいですが、タイルの上に薄い布が張られており、わざわざ訪れる必要はないかな…という印象を受けました。
所要時間:約15分
『世界一美しい書店』と言われるレロ書店です。確階段や天井のステンドグラスには目を奪われます。本好きにはたまらない空間です。
筆者は本屋や図書館という空間が大好きなので、1時間以上滞在しました。
所要時間:30分~1時間
壁には有名な作家たちの写真があります。川端康成もいます。
J.K.ローリングゆかりの場所ということで、『ハリー・ポッター』コーナーもあります。
レロ書店限定の装丁の本もたくさんありました。
表紙のデザインが可愛いのでついつい欲しくなります。
言語はポルトガル語だけでなく、英語やフランス語版があり、『不思議の国のアリス』や『ピノキオ』『動物農場』などなど、世界の名作が販売されていました。
レロ書店限定の装丁の本がたくさん販売されており、本好きにはたまらない空間でした!
事前に日時指定のチケットを公式サイトで購入する必要があります。
チケットがないと入場できないため、忘れずに購入しましょう。
前日に引き続きボリャン市場へ。
たまたま入った海鮮屋さんがとても美味しく、日本人だと分かるとフレンドリーにたくさん話しかけてくれたので、リピートしました。
ポルトといえばこの風景、という景色を眺めることができます。
渡った対岸にはポートワインのワイナリーが並ぶエリアがあり、ゆっくり散策するのもおすすめです。
所要時間:約15分
橋を歩くだけであれば、それほど時間はかかりませんが、景色をゆっくり楽しんだり、川沿いの遊歩道を散策したりするなら、30分から1時間ほど時間を取ると良いでしょう。
橋を渡ると、ワイナリーが立ち並ぶガイア地区の散策ができます。
ガイア地区から見るリベイラ地区もきれいで、のんびりした雰囲気が散策にぴったりです。
リベイラ地区はポルトの中でも人通りが多く、活気のある地区です。
可愛らしい家々や対岸の景色をのんびり眺めながら、ぶらぶら散策するのがおすすめです。
所要時間:30分~
ポルト観光のポイント
ポルト観光の際には、以下のポイントや注意点を押さえておくと、より快適で充実した旅行ができます。
坂道や石畳に注意
ポルトは丘の上に位置しており、急な坂道や石畳が多いのが特徴です。歩きやすい靴を履くのがベストです。
特にリベイラ地区やドウロ川周辺の街歩きでは、坂道や段差をたくさん歩くことになります。
ワイナリー巡りは予約がおすすめ
ポルトと言えばポートワイン。
ワイナリーの見学や試飲ツアーには、予約が必要な場合もあります。
予約が埋まってしまうのを防ぐため、訪れたいワイナリーが決まっている場合は事前に予約することをおすすめします。
ポートワインのワイナリーとして有名なTaylor’s Portは、日本語の音声ガイドにも対応しているので、おすすめです。
ポルトガル旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
ポルトガルの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。
情報量でいうと、世界で最も売れている旅行ガイド『Lonely Planet』の右に出るものはいません。
私も旅行の日程を決めるときは必ず『Lonely Planet』を読んで決めます。
日本語版は無いのが残念ですが、問題ありません!
KIndle版を購入するか、Kindle Unlimitedに入会しアプリで読むと翻訳機能が使うことができます。
Kindle Unlimitedは初回30日間無料なので、気軽にお試しできるのがうれしいところ。
Lonely Planetについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は読んでみて下さい。
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