【個人手配で行くギリシャ】メテオラ観光には何日必要?実際に旅したルートを公開
メテオラの奇岩群とその上に立つ修道院は、まさに絶景です。
メテオラにある修道院は全部で6つあり、内部を見学することができます。
今回は、2日間かけて全ての修道院を訪れた際のルートや、観光の際の注意点についてご紹介します。
メテオラの基本情報
メテオラはギリシャ北西部のテッサリア地方にあり、アテネからは電車で4時間30分ほどと中々時間がかかる位置にあります。
メテオラには多くの奇岩があることで有名で、30~400mの高さの奇岩が60個以上点在しています。
また、「メテオラ」には「空中に浮かぶもの」という意味があり、その言葉が表すように奇岩の上に建てられた修道院が観光客を惹きつけています。
メテオラでは、9世紀ごろから奇岩にできた洞窟を修道士たちが祈りのために使用し始め、11世紀初めごろにはこの地に修道院を建設し始めたと考えられています。
現在残っている修道院は6つありますが、いずれも内部を観光することができ、修道士たちが生活していた部屋やキッチン、荷物を修道院内に運びこむための滑車や礼拝堂の美しいフレスコ画を見ることができます。
また修道院のテラスからメテオラの絶景を眺めることができます。
メテオラ観光に必要な日数
メテオラの所要日数は1泊2日です。
実際にメテオラに2日間滞在しましたが、電動自転車をレンタルしてメテオラにある6つの修道院を2日間で全て回ることができました。
旅行したのが真夏だったこともあり体力的にはなかなかハードでしたが、ほとんどの方は2日間あればメテオラを十分満喫することができるでしょう。
体力に自信がなく自分のペースでメテオラを観光したい場合は3日間で日程を組むか、現地ツアーを利用し2日間で観光しましょう。
メテオラ観光 2日間のスケジュール
1日目
電車に乗ってメテオラの玄関口カランバカを目指します。
アテネからカランバカに乗り換えなしで行くことができる電車は1日1本だけです。
特に遅延もなく、定刻通り13時前にカランバカに到着しました。
メテオラではバスが走っていますが本数が多くないので、電動自転車で観光することにしました。
日本で販売されている電動自転車よりも強力なモーターが付いており、坂道ばかりのメテオラも楽に観光できました。
テラスからの風景がとても良かったです。
Meteoron Panoramaで夕食”]Meteoron Panoramaはメテオラの奇岩を眺めながらギリシャ料理を楽しめるレストランです。
良い景色を見ながら食事できて満足でした。
パノラマスポットで夕焼けを鑑賞しました。
メテオラを訪れたのは8月だったので、日没時間もかなり遅いですが多くの人が夕焼けを見に来ていました。
ホテルまでの帰り道で撮った写真。
奇岩と修道院のシルエットが綺麗でした。
2日目
カランバカにあるパン屋さんでお昼に食べる用のパンを購入しました。
パン屋から出ると自転車の下にネコがいました。本日も電動自転車でメテオラを観光します。
階段を使わずに修道院に行けるので楽ちんです。
次の目的地であるメガロ・メテオロン修道院はかなり離れていますが、道中の景色がとてもきれいなので、時々休憩を入れつつ自転車をこいでいきます。
メテオラで一番大きなメガロ・メテオロン修道院は、観光客も多く賑わっていました。
17:35発の電車に乗って、カランバカ駅を出発しました。
夜ごはんの時間帯とかぶるので、食堂車や売店はかなり混雑していました。
帰りも特に遅延も問題もなく、22時頃にアテネに戻ることができました。
メテオラの観光地一覧
メガロ・メテオロン修道院
14世紀に修道士アサナシオスによって建てられたこの修道院は、メテオラの中でも最大の修道院です。
高さ613mの奇岩の上にあるこの修道院の内部には、壮大な 12 面のドームを頂上に持つ大きな教会や、16 世紀に使われていた当時を再現したキッチン、さらにギリシャ独立戦争や第二次世界大戦に関連した内容を展示している博物館があります。
所要時間
所要時間は門から修道院に入るまでの移動時間と修道院の見学時間を合わせて、1時間30分です。
入口の門から修道院まで少し距離があるので、人によってはもう少し時間に余裕を見ておくといいでしょう。
注意点
修道院内部に入るまでには、300段ほどの階段を上り下りする必要があります。
体力と相談しつつ、景色を見ながらゆっくり上りましょう。
また、メテオラ観光で1番人気の修道院のため朝一は非常に込み合います。
特にレンタカーで周る場合は、駐車スペースを見つけるのに苦労するので気を付けてください。
修道院下の門付近にはフードトラックや土産物屋がありました。
※修道院が休館日の場合は休業です。
メガロ・メテオロン修道院(Ιερά Μονή Μεγάλου Μετεώρου – Μεταμορφώσεως του Σωτήρος)
住所:G, Kalampaka 422 00
営業時間:夏季(4月~10月) 水~月曜 9時30分~15時00分、火曜 定休日
冬季(11月~3月) 金~月曜 9時30分~14時00分、火~木曜 定休日
入場料:3€
ヴァルラーム修道院
メテオラでは2番目に大きな修道院で、メガロ・メテオロン修道院のすぐ近くの場所に、標高551mに立っており、約160段の階段を登ります。
14世紀に隠遁者ヴァルラームが建てた礼拝所跡に、16世紀ごろ修道士の兄弟によって現在のヴァルラーム修道院が建設されました。
この修道院の内部には、16・17世紀後期ビザンチン様式で描かれたフレスコ画が特徴的で、他の修道院とは違った雰囲気があります。
修道院の歴史を知ることができる博物館の他に、修道院内には外から物資などを修道院に運ぶ際に使用していた滑車やロープで作られたバスケット、修道士たちが生活する際に使用していた貯水槽など、修道院での生活が感じられるものも見ることができます。
修道院の内部を抜けるとテラスがあり、そこから見るメテオラの奇岩群はとても美しいです。
所要時間
所要時間は1時間~1時間30分です。
注意点
橋を渡ってから160段ほどの階段をひたすら登ります。
夏の日差しがある時期だと、160段でも結構つらいです。
修道院下の門付近にはフードトラックや土産物屋がありました。
※修道院が休館日の場合は休業です。
ヴァルラーム修道院(Ιερά Μονή Βαρλαάμ)
住所:Meteoron, Kalampaka 422 00
営業時間:9時00分~16時00分、金曜定休
入場料:3€
アギオス・ステファノス修道院
この場所には12世紀から修道士が住みはじめ、14世紀にアギオス・ステファノス修道院が建設されました。
修道院は528mの高さに位置しており、中庭から見る景色はとてもきれいです。
教会の宝物を集めた博物館や、ギリシャの図像学者によって近年描かれたフレスコ画は一見の価値があります。
しかし、この修道院は第二次世界大戦中および戦後にかなりの被害を受けており、他の修道院にに比べると建築的にはあまり特筆するものはありません。
また、修道院の前には広い駐車場があり、メテオラの修道院で唯一階段を登る必要がなく、橋を渡るとあっという間に修道院の内部に行くことができるため、足腰に自信のない方も安心して楽しめる修道院です。
所要時間
所要時間は40分ほどです。
ゆっくり見学しても、修道院への上り下りを含めて1時間あれば十分です。
注意点
階段を登る必要のない修道院のため、ツアー客が多い修道院です。
日中の13時~15時頃(夏季・冬季で異なる)に閉まってしまうこともあってか、特に朝一は混んでいました。
ゆっくり見学したい場合は、修道院が閉まる1時間ほど前に訪れるといいかもしれません。
修道院下の門付近にはフードトラックや土産物屋がありました。
※修道院が休館日の場合は休業です。
アギオス・ステファノス修道院(Ιερά Μονή Αγίου Στεφάνου)
住所:ΑΓΙΑ ΜΕΤΕΩΡΑ, Kalampaka 422 00
営業時間:夏季 9時00分~13時30分、15時30分~17時30分、 冬季 9時30分~13時00分、15時00分~17時00分、夏季・冬季いずれも月曜定休
入場料:3€
アギア・トリアダ修道院
アギア・トリアダ修道院は、映画007シリーズの『フォー・ユア・アイズ・オンリー』(1981年)のロケ地として有名です。
14世紀に建てられた標高565mに立つ修道院で、四方を壁に囲まれたメテオラを象徴するような修道院です。
所要時間
所要時間は1時間ほどです。
ゆっくり見学しても、修道院への上り下りを含めて1時間30分あれば十分です。
注意点
修道院に行くまでには階段を130段上る必要があります。
段数は少ないですが、階段の傾斜がきついため想像以上に体力を消耗します。
アギア・トリアダ修道院(Ιερά Μονή Αγίας Τριάδος Μετεώρων)
住所:Kalabaka 422 00
営業時間:10時00分~16時00分、木曜定休
入場料:3€
ルサヌ修道院
写真左側かルサヌ修道院です。
ちなみに右側の奥にあるのは聖ニコラス・アナパフサス修道院です。
ルサヌ修道院は、垂直に切り立った岩の上に立つ姿が美しいことで有名です。
標高484mと比較的低い位置にありますが、約150段の階段を登って橋を渡った先に3階建ての小さな修道院があります。
ここは修道女たちが現在でも実際に生活しており、自家製のジャムや蜂蜜を販売したり、グループツアーが開催されています。
修道院の中の礼拝堂はステンドクラスや美しいフレスコ画が印象的です。
屋外スペースは広くはありませんが、他の修道院よりもたくさんの花で彩られています。
所要時間
所要時間は40分ほどです。
ゆっくり見学しても、修道院への上り下りを含めて1時間あれば十分です。
ルサヌ修道院(Ιερά Μονή Ρουσάνου – Αγίας Βαρβάρας)
住所:Μετεώρων, Kalampaka 422 00
営業時間:夏季 9時00分~16時30分、冬季 9時00分~14時00分、水曜定休
入場料:3€
聖ニコラス・アナパフサス修道院
15 世紀に建てられた聖ニコラス・アナパフサス修道院は、ホテルやレストランがあるカストラキの街から最も近い場所にあります。
そのため修道院のテラスからは、上の写真のようカストラキの街並みを一望することができます。
小さな修道院のため後回しにされがちですが、観光客が少なく居心地が良い修道院です。
内部にはクレタ島の修道士で画家のテオファネス・ストレリザスによって描かれたフレスコ画を見ることができます。
所要時間
所要時間は40分ほどです。
ゆっくり見学しても、修道院への上り下りを含めて1時間あれば十分です。
注意点
階段の段数は150段です。
標高も他の修道院と比べると低めで段数も多くないですが、修道院内部までの道のりが傾斜が多いため体力が必要です。
聖ニコラス・アナパフサス修道院(Ιερά Μονή Αγίου Νικολάου Αναπαυσά Μετεώρων)
住所:Kalabaka 422 00
営業時間:9時00分~17時00分
入場料:3€
メテオラ観光の注意点
服装
メテオラ観光の際は、かなりの距離を歩くことになります。
道のりも、坂道や階段などが多いので動きやすい服装でないと疲れてしまい観光どころではありません。
また修道院行くためには階段を登るしか方法がないので、サンダルやヒールの靴は避け、スニーカーで行くことをオススメします。
また屋外で長時間歩くことになるため、暑さや寒さ、雨など体調や天候の変化に対応できるように脱ぎきしやすい上着や傘などの雨具を持っていきましょう。
その他、夏の日差しが強い時期はサングラスや帽子、日傘なども持っていきましょう!!
日差しが強いギリシャでは、太陽の直射日光が確実に体力を削ってきます。
さらに修道院は神聖な場所のため、肌の露出が高い服装では入ることができません。
タンクトップやお腹やひざが出ている服装はNGですし、女性の場合は長ズボンも足のラインが見えるためNGです。
これは気温の高い夏でも変わらないルールのため、夏にタンクトップなどで行く場合は修道院内で羽織るカーディガンなどの上着を持っておくといいでしょう。
修道院では、上記のNGな服装に該当する女性用に腰に巻くスカーフを販売・レンタル(無料のところもあり)しています。
お金を払うのを避けたい場合は、長いストールや腰巻ロングスカートを持っていくか、ロングスカートで観光しましょう。
私はミモレ丈~マキシ丈のスカートで観光しました。
修道院の階段や坂道は、登山道という訳ではなく整備されている道も多いので、体力的には大変ですが歩きやすい道ではありました…
入場料の支払い
入場料の支払い方法は現金のみです。
修道院の中にATMは無いので、現金が無い場合はカランバカの街でATMから引き出しておく必要があります。
おつりはもらうことができるので、多めに現金を持っていく分には問題ありません。
修道院の休館日
各修道院にはそれぞれ定休日があります。
メテオラに滞在する日数が1~2日間と少ない場合は、お目当ての修道院の休館日を必ず確認しましょう。
特に冬季(11月~3月)に行く場合は、メガロ・メテオロン修道院が火曜~木曜が定休日になるなど注意が必要です。
その他にも開館時間も夏季・冬季で変わるのため、個人で日程を組む方は特に気を付けましょう。
休憩場所や飲食のタイミングを考える
トイレ
メテオラには、修道院内にしかトイレがありません。
そのため道の途中でトイレに行きたくなった場合、修道院の長い階段を登りきるしか方法がありません。
こまめに修道院内のトイレに行っておくことをオススメします。
飲食
メテオラには、レストランやカフェはありません。
修道院内では、ハチミツやワインなどメテオラ土産は売っていますが観光中に食べるようなものはほぼ売っていないと思った方が良いでしょう。
一日中メテオラを観光する場合は、カランバカの街中でパンやお菓子・水などを購入し、それを食べつつ観光するのがおすすめです。
以下の修道院の門付近にはフードトラックや土産物屋がありました。
- 大メテオロン修道院
- ヴァルラーム修道院
- アギオス・ステファノス修道院
多少値段は高いですが、夏場など水分補給にはうってつけなので覚えておくといいでしょう。
※修道院が休館日の場合は休業です。
おわりに
以上がメテオラの観光ルートについてでした。
観光する際の参考になれば幸いです。
ギリシャ旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
ギリシャの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。
情報量でいうと、世界で最も売れている旅行ガイド『Lonely Planet』の右に出るものはいません。
私も旅行の日程を決めるときは必ず『Lonely Planet』を読んで決めます。
日本語版は無いのが残念ですが、問題ありません!
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Lonely Planetについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は読んでみて下さい。
コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして。
コモリと申します。
メテオラを観光してカランバカからアテネまで電車で行きたいと思っているのですが、カランバカかんらアテネまでの電車のチケットはカランバカ駅で購入し、カランバカ駅から電車は出ているのでしょうか?
コモリ様
当ブログを読んでいただきありがとうございます。
カランバカ駅でもアテネ行きチケットを直接購入することは可能です。
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