【個人手配で行く】ルクセンブルク観光には何日必要?実際に旅したルートを公開

先日、デュッセルドルフからルクセンブルクへ日帰りで観光に行ってきました。
ルクセンブルクはドイツ、ベルギー、フランスの国境に接しており、デュッセルドルフから気軽にアクセスできる国の一つです。
この記事では、実際に首都ルクセンブルクを観光してわかった見どころや、訪れる際のポイントを紹介します。
ルクセンブルクとは

ルクセンブルク(正式名称:ルクセンブルク大公国)は、ベルギー、フランス、ドイツに囲まれた小さな国で、面積は日本の神奈川県とほぼ同じ、人口は約58万人です。
首都ルクセンブルクは、現在ではロンドンに次ぐヨーロッパ有数の金融センターとして発展しており、国民一人当たりのGDPが非常に高いことから『世界一裕福な国』とも言われています。
周囲を大国に囲まれているという地理的条件から、ルクセンブルクは歴史的にたびたび侵攻や介入を受けてきました。
その影響で、首都ルクセンブルク市は堅固な要塞都市として発展し、フランス革命戦争ではフランス軍の包囲に7か月も耐えたことから、『北のジブラルタル』とも呼ばれました。
現在では、国際機関が集まる近代的な高層ビルが建ち並ぶ新市街と、城壁に沿って広がる趣ある旧市街が共存する都市となっています。
特に、旧市街と要塞跡は『ルクセンブルク市:その古い街並みと要塞群』として1994年にユネスコ世界遺産に登録され、毎年多くの観光客が訪れています。
アクセス
公共交通機関
電車を利用する場合は、デュッセルドルフから約3時間半、ブリュッセルやパリからはそれぞれ約3時間でアクセス可能です。
車
車で行く場合は、ルクセンブルク駅の西側にある「Bouillon Parking Room」という駐車場がおすすめです。
24時間以内であれば無料で駐車することができます。
この駐車場からは、無料の公共バスで約10分ほどで市内中心部までアクセスでき、とても便利です。
ルクセンブルクの観光には何日必要?
ルクセンブルクは小さな国で、首都も非常にコンパクトです。
観光スポットは首都に集中しており、半日から1日あれば主要な見どころをすべて巡ることができます。
また、ルクセンブルクはフランスやベルギーなど周辺諸国の影響を受け、料理が美味しいことでも知られています。
そのため、レストランでゆっくり食事を楽しむ場合は、その時間も考慮して余裕を持った旅程を組むのがおすすめです。
ルクセンブルク観光のモデルコース
首都ルクセンブルクの玄関口、アドルフ橋から散策を始めましょう。
この橋とペトリュス渓谷が織りなす景色は壮観です。
そのまま近くの憲法広場やノートルダム大聖堂を見学し、市内中心部へ徒歩で向かいます。
続いて、大公の住まいであるルクセンブルク大公宮を訪れましょう。



ルクセンブルク大公御用達のペイストリー『オーバーワイス』へ。
モンブランやピスタチオショコラなど、3種類のケーキをいただきました。
どのケーキも甘さ控えめでバランスが良く、とても美味しかったです。
中でもモンブランは特に私好みで、お気に入りの一品。
ヨーロッパで食べたケーキの中でもトップクラスの美味しさでした。

ルクセンブルク観光の締めくくりは、グルント(低地)エリアへ。
ここからはルクセンブルクの絶景を一望できます。
合わせて、近くにあるノイミュンスター修道院文化会館と聖ジョーンズ教会も訪れてみてください。
ルクセンブルクの観光地一覧
ボックの砲台


963年、ジークフリート伯爵がルクセンブルク市の礎となる城をこの地に築いたのが始まりです。
その後、この城は要塞として利用され、各国の支配を受けるたびに増改築が繰り返されました。
現在では、ジークフリート伯が建設した当時の城は跡形も残っていませんが、18世紀半ばにオーストリア人によって拡張された砲台部分を見学することができます。
ボックの砲台は、ルクセンブルクの旧市街とともに1994年にユネスコの世界遺産に登録されています。
所要時間
所要時間はおよそ45分〜1時間。
内部はそれほど広くないため、あまり時間はかかりません。
注意点
内部には急な階段もあるため、足腰に不安のある方は注意が必要です。
ルクセンブルクの歴史においては重要な史跡ではありますが、内部はレンガ造りや岩をくり抜いた構造が中心で、見どころが多いわけではありません。
また、砲台の外観を眺めたり、上部に登って美しい景色を楽しむのは無料です。
そのため、節約したい場合は内部の見学を省いてもよいでしょう。
チケットの予約は、ほとんどの場合必要ありませんが、夏季の観光シーズンには事前の予約をおすすめします。
チケットは15分刻みで入場人数が制限されており、希望の時間帯が満席となる場合があります。
ボックの砲台(Casemates du Bock)
- 住所:Mnt de Clausen, 1343 Grund Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:毎日 9時45分~17時15分
※12月25日、1月1日は休業 - 入場料:
8ユーロ10ユーロ
※2024年9月時点の情報
アドルフ橋

アドルフ橋は、アドルフ大公の治世中の1900年から1903年にかけて建設された、当時としては世界最大の石造アーチ橋です。
この橋はやがてルクセンブルク独立の象徴とされ、多くの人々が訪れる観光名所となりました。
橋の全長は153メートルで、自動車や路面電車が通行できるほか、下部には自転車専用道路も整備されています。
歩行者用の歩道もあるため、実際に橋を歩きながら、上からペトリュス渓谷を見下ろすのも楽しみのひとつです。
所要時間
所要時間は約30分です。
アドルフ橋(Pont Adolphe)
- 住所:Uewerstad, 2320 Ville-Haute Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
- 入場料:無料
ノートルダム大聖堂

ノートルダム大聖堂は、1613年にイエズス会によって建てられた教会で、後期ゴシック様式やルネサンス様式の美しい建築と装飾で知られています。
1935年から1938年にかけて拡張・改築が行われ、現在の姿になりました。
地下には礼拝堂があり、大聖堂の歴代司祭や王家の人々が埋葬されています。
所要時間
所要時間は30分~1時間です。
ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame)
- 住所:Rue Notre Dame, 2240 Ville-Haute Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:月~土曜 8時~17時30分、日曜 13時30分~17時
- 入場料:無料
ルクセンブルク大公宮

大公宮は、かつてルクセンブルク市庁舎があった場所に建てられています。
旧市庁舎は1428年に建設されましたが、1554年に火薬の爆発によって破壊され、その約20年後に再建されました。
1741年に取り付けられた鉄製の欄干は現在も残っており、市庁舎時代の面影を感じることができます。
その後、19世紀には市庁舎の右側に下院が建設されるなど、何度か増改築が行われ、1890年以降は本館が大公宮として使用されるようになりました。
現在では、大公の執務室や迎賓館として機能しています。
通常、内部は非公開ですが、夏季の限られた期間に限り、ガイド付きツアーで内部を見学することができます。
所要時間
外観を見るだけであれば、15分ほどで十分です。
ガイドツアーに参加する場合の所要時間は約1時間15分です。
注意点
夏季のみガイドツアーが開催されており、大公宮の内部を見学することができます。
ツアーの言語は、フランス語・英語・ドイツ語・ルクセンブルク語があり、ツアーの参加人数も限りがあるので、事前に予約しておくことをオススメします。
ルクセンブルク大公宮(Palais Grand-Ducal)
- 住所:17 Rue du Marché-aux-Herbes, 1728 Ville-Haute Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:7月中旬~9月上旬頃のみ開館、ガイド付きツアーのみ見学可
- 入場料:
15ユーロ18ユーロ
※2024年9月時点の情報
ノイミュンスター修道院文化会館と聖ジョーンズ教会

ノイミュンスター修道院文化会館は、現在ではコンサートをはじめとする文化行事に利用されている施設です。
もともとは、1606年にベネディクト派修道士たちによって建てられた修道院でした。
フランス革命軍に接収された後は軍事病院として使用され、その後ルクセンブルクの自治に戻ってから1980年までは、長きにわたり男子刑務所として使われていました。
併設されている聖ジョーンズ教会は、17世紀後半に建設されたもので、バロック様式の華麗な装飾や、1710年に作られたパイプオルガンで知られています。
また、災厄の際に奇跡を起こすという言い伝えのある『黒い聖母像』も安置されており、訪れた際にはぜひご覧ください。
所要時間
所要時間は30分です。
ノイミュンスター修道院文化会館(neimënster)
- 住所:28 Rue Münster, 2160 Grund Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:毎日 10時~18時
- 入場料:無料
テュンゲン要塞

テュンゲン要塞は1732年に建てられ、その名は当時の司令官であったフォン・テュンゲン男爵に由来しています。
この要塞は深い堀に囲まれ、全長169メートルの地下通路で近隣の砦と結ばれているなど、当時としては大規模な構造を誇っていました。
19世紀半ばにはプロイセンによって拡張・強化されましたが、1870年と1874年に破壊され、現在は『3つのドングリ』の愛称で親しまれている丸い塔と砦の基礎部分のみが残っています。
現在、この要塞跡は『ドライエーヘレン博物館(Musée Dräi Eechelen)』として無料で一般公開されており、ルクセンブルクがさまざまな国に支配されてきた歴史を学ぶことができます。
歴史に関心がある方は、ぜひ訪れてみてください。
所要時間
テュンゲン要塞とドライエーヘレン博物館の見学には、約1時間ほどかかります。
歴史好きの方であれば、さらに時間をかけてじっくりと見学するのもおすすめです。
注意点
要塞は街の中心部から少し離れており、徒歩または公共交通機関を利用しても片道30分ほどかかります。
観光の所要時間を含めると、市内中心部から出発して戻ってくるまでに2時間ほどと、意外と時間がかかります。
そのため、ルクセンブルク市内を1日で観光する場合には、時間の都合でスキップしてもよいかもしれません。
テュンゲン要塞(Fort Thüngen)
- 住所:Rives de Clausen, 1499 Clausen Lëtzebuerg Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
※ドライエーヘレン博物館(Musée Dräi Eechelen)の営業時間は以下の通りです。
火~日曜 10時~18時、水曜のみ~20時、月曜定休 - 入場料:無料
憲法広場

憲法広場には、第一次世界大戦中に亡くなったルクセンブルク兵士を追悼する記念碑が建てられており、ルクセンブルク国民にとって自由と抵抗の象徴となっています。
この広場からは、ペトリュス渓谷とアドルフ橋を望む美しい景色を楽しむことができます。
所要時間
所要時間は15分です。
憲法広場(Place de la Constitution)
- 住所:2 Bd Franklin Delano Roosevelt, 1116 Ville-Haute Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
- 入場料:無料
3つの塔

3つ並んだ塔のうち、中央の塔は1200年頃に建てられ、両脇にある丸い塔は14世紀頃に建設されました。
あえて足を運ぶほどの名所ではありませんが、ルクセンブルク市内を散策していて近くを通ることがあれば、立ち寄ってみるとよいでしょう。
所要時間
所要時間は10分です。
3つの塔(Trois Tours)
- 住所:2161 Ville Haute Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
- 入場料:無料
スペインの監視塔

スペインの監視塔は、17世紀にスペイン人によって建設されたものです。
当時は全部で38基あったともいわれていますが、実際にどのような役割を果たしていたのかなど、不明な点が多い歴史的建造物です。
この監視塔も、わざわざ訪れるほどの見どころではありませんが、『3つの塔』のすぐ近くにあるため、散策のついでに立ち寄ってみるのもよいでしょう。
所要時間
所要時間は10分です。
スペインの監視塔(Trois Tours)
- 住所:2161 Ville Haute Luxembourg Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
- 入場料:無料
ルクセンブルク観光のポイント
見逃せない絶景スポットはここ!
ルクセンブルク市内の中でも、ボックの砲台からの眺めは特に美しいです。
しかし、ルクセンブルクで最も印象的な景色は、そのボックの砲台を下から見上げた風景でしょう。

断崖に建つ砲台や、グルント(低地)を流れるアルゼット川など、下から見上げる光景はかなり迫力があります。

地図のピンが示す周辺が、ベストスポットです。
ここを訪れると、ルクセンブルクの印象がきっと変わるはずです。
ぜひ足を運んでみてください。
坂道が多いので体力に注意
ルクセンブルクの中心部は坂道が多く、歩き回るのがなかなか大変です。
観光名所であるボックの砲台も階段が多く、その下にある絶景スポットから市内中心部へ戻る際も、坂道続きになります。
観光の際は、坂道を歩くことを想定して、履き慣れた靴で訪れるのがおすすめです。
ルクセンブルクの公共交通機関は無料
なんと、ルクセンブルクではバスやトラムをはじめとする公共交通機関が、誰でも無料で利用できます。
市内中心部の観光地は比較的コンパクトにまとまっており、徒歩で巡ることも可能ですが、バスやトラムを気軽に利用できるのは嬉しいポイントです。
ルクセンブルク旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
ルクセンブルクの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。

情報量でいうと、世界で最も売れている旅行ガイド『Lonely Planet』の右に出るものはいません。
私も旅行の日程を決めるときは必ず『Lonely Planet』を読んで決めます。

日本語版は無いのが残念ですが、問題ありません!
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Kindle Unlimitedは初回30日間無料なので、気軽にお試しできるのがうれしいところ。
Lonely Planetについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は読んでみて下さい。

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