【個人手配で行くギリシャ】クレタ島観光には何日必要?実際に旅したルートを公開
クレタ島と言えば、クノッソス宮殿をはじめとしたミノア文明の遺跡や青く透き通った海を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、クレタ島はギリシャの島々に比べると面積が広く、観光スポットも様々な場所に散らばっているので数日で周りきることはできません。
この記事では、私が実際に5日間かけて周ったクレタ島の東側を中心にした観光ルートや観光地についてご紹介します。
クレタ島の観光に必要な日数
クレタ島は大きな島なので、全部周ろうとすると1ヶ月は必要です。
私は5日間の滞在で、イラクリオン⇒アギオス・ニコラオス⇒マタラという順番で観光しましたが、これで島の4分の1周れたかどうか…というくらいです。
海外の旅行ガイドブック「Lonery Planet」ではクレタ島だけで1冊発売されており、それだけ人気と魅力がある島と言えます。
クレタ島の見どころは多く、ゆったりとした雰囲気がある島なので、時間が許すなら1都市1都市何日か長期滞在しつつ観光するのが一番いいのではないでしょうか。
クレタ島観光 5日間のスケジュール
ずはクノッソス宮殿へ。
午後は、イラクリオン考古学博物館を見学します。
イラクリオンを出発し、道中にあるマリア宮殿を観光。
レンタカーを借りたので、バスでは行きづらいディクテオン洞窟へ向かいます。
ギリシャ神話の最高神ゼウスが生まれた場所ですが、とても小さな洞窟です。
洞窟を観光後、アギオス・ニコラオスに向かいます。
アギオス・ニコラオスからショートトリップでスピナロンガ島を観光。
海に浮かぶ小さな島ですが、隔離されていたハンセン病患者の生活を知ることができます。
午後は、アギオス・ニコラオスを散策しました。
のんびりとした港町で、どことなく熱海の雰囲気があります…
アギオス・ニコラオスを朝一で出発し、フェストスの遺跡を観光。
遺跡にも猫がいました。
マタラに移動し、マタラ洞窟をみたり、マタラビーチでビーチパラソルを借りてのんびり過ごします。
朝一でマタラを出発し、アルカディ修道院へ。
修道院内にも猫がたくさんいます。
イラクリオンに戻り、1日目に周れなかった、ヴェネツィア時代の要塞を観光します。
屋上からの眺めがよく、とても気持ちがいいです。
クレタ島の観光地一覧
クノッソス宮殿
クノッソス宮殿はイラクリオンの近くに位置し、ミノア文明の最も有名で最大の遺跡です。
紀元前2000年頃に建設され、ミノア文明の政治・宗教的中心地として栄えました。
所要時間
所要時間は2時間です。
クノッソス宮殿は、テキトーな復元が行われた遺跡として有名ですが、それでも丁寧に見学すると2時間は必要です。
注意点
遺跡は屋外にあるので、夏場に行く場合は熱中症対策をしっかりしていきましょう。
クノッソス宮殿(Μινωικό Ανάκτορο Κνωσού)
住所:Knossos 714 09
営業時間:夏季(4~10月) 8時00分~20時00分
冬季(11~3月) 8時30分~17時00分
入場料:夏季 15ユーロ、冬季 8ユーロ
イラクリオン考古学博物館
イラクリオン考古学博物館は特に、ミノア文明の遺物や美術品が充実しています。
特に、ミノア文明の主要な遺跡であるクノッソス宮殿やフェストスの遺跡、マリア宮殿から発掘された遺物も展示されており、クレタ島で発展したミノア文明の技術力の高さを知ることができます。
所要時間
所要時間は2~3時間です。
クノッソス宮殿の発掘品や壁画が展示されているなど貴重なものが多いので、歴史が好きな方はしっかりと時間を取りましょう。
注意点
博物館の中は空調が効いていません。
夏場の館内は蒸し暑く、快適とは言えないので注意してください。
イラクリオン考古学博物館(Αρχαιολογικό Μουσείο Ηρακλείου)
住所:Ξανθουδίδη και, Chatzidaki 1, Iraklio 712 02
営業時間:夏季(4~10月) 水~月曜 8時00分~20時00分、火曜 10時00分~20時00分
冬季(11~3月) 水~月曜 8時30分~15時30分、火曜 10時00分~17時00分
入場料:夏季(4~10月) 12ユーロ、冬季(11~3月) 6ユーロ
ヴェネツィア時代の要塞
ヴェネツィア時代の要塞は、16世紀に当時クレタ島を支配していたヴェネツィア共和国によって、当時のオスマン帝国からの攻撃に備えて建築されたものです。
この要塞は堅牢な構造が特徴で、要塞内部には博物館や展示スペースが設けられており、クレタ島の歴史やヴェネツィアの支配時代に関する展示が行われています。
所要時間
所要時間は40分です。
屋上の展望からの海の眺めがとてもいいので、ゆっくりする場合はもう少し時間に余裕を持っておくといいでしょう。
ヴェネツィア時代の要塞(Ενετικό Φρούριο Rocca a Mare)
住所:Heraklion 712 02
営業時間:
04/15~08/31 水曜日~月曜日 08:00~20:00
09/01~09/15 水曜日~月曜日 08:00~19:30
09/16~09/30 水曜日~月曜日 08:00~19:00
10/01~10/15 水曜日~月曜日 08:00~18:30
10/16~10/31 水曜日~月曜日 08:00~18:00
11/01~03/31 水曜日~月曜日 08:30~15:30
04/01~04/15 水曜日~月曜日 08:30~16:30
休業日: 12/25~26、1/1、3/25、火曜定休
入場料:4ユーロ
マリア宮殿
マリア宮殿はクレタ島の北部に位置し、古代ミノア文明の中心地として知られる重要な遺跡です。
紀元前2千年紀に建設されたこの宮殿は、クレタ文明の中心として機能し、政治や経済、宗教の中心地として栄えました。
実際に行ってみると、写真のように建物の基礎が残るのみで、説明書きもあまりないので事前知識が無いとあまり楽しめるような観光スポットではないと感じました。
所要時間
所要時間は1時間です。
ただし、遺跡や歴史に興味のない人には1時間も必要ないと思います。
注意点
遺跡は屋外にあるので、夏場に行く場合は熱中症対策をしっかりしていきましょう。
マリア宮殿(Μινωικό Ανάκτορο Μαλίων)
住所:Αρχαιολογικός χώρος Μαλίων, Malia 700 07
営業時間:夏季(4~10月)水~月曜 8時00分~18時00分、火曜定休
冬季(11~3月)水~月曜 8時30分~15時30分、火曜定休
入場料:6ユーロ
ディクテオン洞窟
ディクテオン洞窟はクレタ島の中央部、標高約1,025メートルの山の中に位置する、ギリシャ神話のゼウスの誕生地として知られている洞窟です。
洞窟内部には、美しい鍾乳洞や奇岩が見られます。
また、洞窟内には考古学的な遺物も発見されており、古代から信仰と崇拝の場所として重要視されていたことが分かっています。
所要時間
洞窟自体の所要時間はは20分ほどです。
洞窟自体は、小さく見学順序が一方通行のためそれほど時間はかかりません。
洞窟までの道のりが片道20分ほどかかるので、トータル1時間見ておくといいでしょう。
注意点
ディクテオン洞窟は交通の便が悪いので、行くには車か、ツアーに参加する必要があります。
レンタカー運転に不安がある場合は、以下のようなツアーに参加するのをおすすめします。
洞窟に一番近い駐車場から洞窟までは、徒歩で20分ほどかかります。
道は坂道になっていて、ちょっとした登山くらい体力が必要です。
ロバに乗って洞窟まで連れて行ってくれるというロバ飼いの人が、駐車場の近くにいます。
それなりに値段はしますが、どうしてもつらいという場合はお金を払ってロバに乗るのも手かもしれません。
私が行ったのは夏真っ盛りで暑い時期だったので、ロバに乗っている人を何人か見かけました。
ディクテオン洞窟(Σπήλαιο Δικταίου Άντρου)
住所:Psichro 720 52
営業時間:夏季(4~10月)火~日曜 8時00分~20時00分、月曜定休
冬季(11~3月)火~日曜 8時00分~15時00分、月曜定休
※休業日や営業時間は変動する場合があるので、公式HPやGoogle Mapにて確認してください。
入場料:6ユーロ
アギオス・ニコラオス
クレタ島のアギオス・ニコラオスは、ギリシャの東部に位置する港町です。
エーゲ海に面しており、透明度の高い海や美しい山々に囲まれています。
街にはカフェやレストランが並んでおり、ゆったりとした時間を過ごすのに最適な場所です。
また、港から出航するボートツアーも人気で、アギオス・ニコラオスを拠点として周辺の美しいビーチや島々を訪れることができます。
実際に行ってみた感想としては、なんだか日本の熱海に近い雰囲気がありました。
所要時間
半日以上の時間を取って、ゆっくり過ごすことをオススメします。
街自体に目立った観光スポットはなく、海で遊んだり、レストランやカフェで食事したり…とゆったりバカンスを楽しむのに適した街です。
アギオス・ニコラオス(Topkapı Sarayı Müzesi)
住所:Ag. Nikolaos 721 00
スピナロンガ島
スピナロンガ島はクレタ島東部に位置する島で、16世紀ごろヴェネツィア共和国のヴェネツィア人によって建築された強固な砦を現在でも見ることができます。
1903年にハンセン病患者の隔離する場所として機能し、1960年頃まで続きました。
スピナロンガ島では、彼らの生活に関する展示が行われており、ハンセン病患者の島での生活を知ることができます。
所要時間
所要時間は2時間です。
2時間の中には船での移動時間は含んでおらず、島の観光時間のみになっています。
船での移動時間・船に乗る待ち時間を加えると、3時間程度必要になります。
スピナロンガ島(Φρούριο Σπιναλόγκας)
住所:Schisma Eloundas
営業時間:夏季(4~10月) 8時30分~18時00分 ※その他祝日は休業
冬季(11~3月) ツアーグループのみ見学可能
入場料:8ユーロ ※別途フェリー料金が必要
フェストスの遺跡
フェストスの遺跡はクレタ島南部に位置し、ミノア文明やその後のギリシャ文化の繁栄を示す遺跡として知られています。
この遺跡ではミノア文明時代の宮殿や神殿、市場、住居、公共施設などが発見され、当時の都市の様子や生活をうかがい知ることができます。
所要時間
所要時間は1時間です。
ただし、保存状態は良いものの遺跡や歴史に興味のない人には1時間も必要ないと思います。
注意点
遺跡は屋外にあるので、夏場に行く場合は熱中症対策をしっかりしていきましょう。
フェストスの遺跡(Μινωικό Ἀνάκτορο Φαιστοῦ)
住所:Άγιος Ιωάννης, Kamilari 702 00
営業時間:
04/01~08/31 08:00~20:00
09/01~09/15 08:00~19:30
09/16~09/30 08:00~19:00
10/01~10/15 08:00~18:30
10/16~10/31 08:00~18:00
冬季(11~3月) 8時30分~15時30分
入場料:8ユーロ
マタラ
クレタ島のマタラは、ギリシャの南部に位置する美しい港町です。
1960~70年代にはヒッピーたちで街がにぎわっており、現在の街並みにもその名残が見られます。
さらに、マタラは透明度の高い海と美しいビーチがあることでも有名です。
水泳や日光浴だけでなく、スポーツやアクティビティを楽しむ人で夏はにぎわいます。
所要時間
丸1日は滞在することをオススメします。
ビーチや洞窟などの自然を堪能したり、他の街とは異なるヒッピー文化が根付く街並みを探索したりと大きな観光スポットがあるというよりは時間をかけて街の雰囲気を楽しのが一番いいと感じました。
マタラ(Μάταλα)
住所:Matala 702 00
アルカディ修道院
アルカディ修道院はクレタ島の中央部に位置し、美しい自然に囲まれた場所にあります。
建物は17世紀に建てられたバロック様式で、特に門や教会の装飾が美しいことで有名です。
また、修道院内には、歴史的な文書や聖具、美術品などが展示されており、クレタ島の宗教的な文化や歴史を知ることができます。
また現在では、テレビ番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」の舞台となるほど人懐っこい猫が多い修道院としても知られています。
一方、アルカディ修道院は1866年のギリシャ独立戦争の際、悲劇的な事件が起こった場所としても知られています。
オスマン帝国の支配からの解放を求めるクレタ島の人々がこの修道院に避難してきたがオスマン帝国軍に包囲され、最終的に修道院で起こった爆発で多くのクレタ島の人々が犠牲になっています。
所要時間
所要時間は1時間30分です。
修道院内は、礼拝堂だけでなく小さな展示室がいくつかあるので丁寧に見て回ると思ったより時間が必要です。
また、敷地内は草花が手入れされており美しく、人懐っこい猫たちがたくさんいるので、猫好きの方はより見学時間を多めにとることをオススメします。
注意点
アルカディ修道院に車で行く場合(特にマタラなどクレタ島の南側から修道院に向かう場合)、車道が狭かったり、街中の急な坂道を登ったり、面道を羊が横切ったりといった道を通る必要があります。
日本では中々見られない道路状況なので、時間には余裕をもって慎重に走りましょう。
運転が心配な場合は、ツアーに参加することをオススメします。
アルカディ修道院(Ιερά Μονή Αρκαδίου)
住所:Arkadi 741 50
営業時間:
03月 9時00分~18時00分
04-05月 9時00分~19時00分
06-08月 9時00分~20時00分
09月 9時00分~19時00分
10月 9時00分~18時00分
11月 9時00分~17時00分
入場料:4ユーロ
クレタ島の移動について
クレタ島は公共交通機関ならバス、それ以外はレンタカーでの移動がメインの交通手段になります。
私はレンタカーを利用して、上記の5日間の日程でクレタ島を旅行しました。
クレタ島の主要道路は、道幅も比較的広く走りやすいです。
またスピード違反の取り締まりもあるのですが、計測器の手前数百メートルの場所に「スピードメーターあり」という看板が出ているのでスピード違反による罰金の心配もありません。(※欧州は日本よりもスピード超過に厳しく、レンタカーでも罰金はしっかり後納で取られます。)
島の中央部は走りにくく狭い道も多いですが、そういった場所にあるディクテオン洞窟やアルカディ修道院は、バスで行くのは現実的ではないので、そういった観光地に行きたい場合は、レンタカーをオススメします。
レンタカーに不安がある場合は、主要な街に滞在しつつ(イラクリオン⇔レシムノ、イラクリオン⇔アギオス・ニコラオスなど主要都市のバスは比較的簡単に乗りこなせます)、その街を拠点に現地ツアーを利用すると充実したクレタ島旅行ができるでしょう。
おわりに
以上がクレタ島の観光ルートについてでした。
旅の参考になれば幸いです。
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