【世界遺産】ヴィルヘルムスヘーエ城公園で『水の芸術』を見よう【ルートや時間、観光のポイントを解説】
ドイツ北西部のヘッセン州にあるカッセルは、メルヘン街道の起点となる街として知られています。
そしてこの街には、世界遺産に登録された『ヴィルヘルムスヘーエ城公園』があることで知られています。
この公園は、17から18世紀にわたって建築されたバロック式の庭園で有名です。
特に28万リットルもの水を当時の技術を使って流すことで行われる、滝や噴水などの『水の芸術』と呼ばれるショーは一見の価値があります。
この記事では、ドイツのヴィルヘルムスヘーエ城公園を実際に観光し分かった見どころや、『水の芸術』についての観光のポイントをお伝えしていきます。
ヴィルヘルムスヘーエ城公園とは ヴィルヘルムスヘーエ城公園とは
ドイツのヘッセン州カッセルにあるヴィルヘルムスヘーエ城公園は、ヨーロッパを代表するバロック式庭園でありヨーロッパ最大級の山岳公園としても有名です。
2013年には世界遺産にも登録され、ドイツ政府観光局によってドイツの観光名所100選にも選ばれています。
この公園は1696年にカッセル伯によって建築が開始され、その後150年にわたって拡張工事が行われ、現在の佇まいになりました。
観光は、公園の最も高い位置にある高さ8mのヘラクレス像から始めましょう。
1717年に作られたこの像は公園のシンボルとなっており、ヘラクレス像の建つ場所からはカッセルの街を一望することができます。
そして、公園の最大の見どころは、カスケードと呼ばれる階段状の滝や水の力を利用してラッパの音がでる石像、ローマ遺跡を模した水道橋から流れ落ちる34mの滝、54mまで吹き上がる大噴水などの迫力ある景観を見ることができる『水の芸術』です。
『水の芸術』は、毎年5月~10月の期間限定で行われ、当時の技術力の高さやバロック式庭園の華やかな一面を見ることができます。
ヴィルヘルムスヘーエ城公園(Bergpark Wilhelmshöhe)
- 住所:Schloßpark Wilhelmshöhe 22, 34131 Kassel Google Mapで開く
- 営業時間:24時間
- 入場料:無料
アクセス
電車の場合、フランクフルトからカッセル・ヴィルヘルムスヘーエ駅までICE(高速列車)で約1時間。マールブルクからカッセル・ヴィルヘルムスヘーエ駅までIC(特急列車)で約1時間。カッセル・ヴィルヘルムスヘーエ駅からは、目的地に合わせてトラムかバスを利用すると良いでしょう。
バス+トラム
「水の芸術」開始地点である、ヘラクレスの像に行くには、バスで行く必要があります。
カッセル・ヴィルヘルムスヘーエ(Wilhelmshöhe)駅からDruseltal行きSTR4番線のトラムでDruseltal駅まで行き、 Hohes Gras, Kassel行きの22番バスに乗り、ヘラクレス(Herkules)駅で下車します。
また、「水の芸術」終了地点の大噴水から帰る際は、Wilhelmshöhe (Park)駅からVellmar行きSTR1番線のトラムでヴィルヘルムスヘーエ駅に戻ることができます。
Google mapで検索するとバス停『ヘラクレス駅』など最適なルートが表示されません。
ドイツ旅行で公共交通機関を利用する場合は、DB(ドイツ鉄道)のアプリやHPで検索することをオススメします。
遅延や、キャンセル、ストライキの情報もわかって便利です。
車
交通状況に寄りますが、デュッセルドルフから2から3時間で行くことができます。
公園の周りには駐車場が複数個所あるので、駐車場には困りません。
所要時間
公園の目玉の「水の芸術」を体験する時間は、1時間30分必要です。
また、それが終わった後に公園を散策したり、バス停や駐車場まで戻る時間を考えると、所要時間はトータルで2時間~3時間ほどあるといいでしょう。
ヴィルヘルムスヘーエ城公園の見どころ
この公園の最大の見どころは、「水の芸術」と呼ばれている、ヘラクレス像下のカスケード(階段状の滝)から、ヴィルヘルムスヘーエ城前の池で見られる大噴水までの、水を使った仕掛けです。
「水の芸術」は、14時30分から約1時間のみ見ることができる仕掛けで、2.3kmの道のりを歩きながら18世紀に作られたバロック式庭園の豪華さを体験することができます。
ここでは、どのようなルートで水が流れるのか、どのスポットに何時に水が流れてくるのかなどを、ご紹介します。
「水の芸術」が行われていない時は、水は一切流れていません。
開催時期・時間は観光のポイントを確認してください。
「水の芸術」の見どころは5ヶ所
「水の芸術」の際に見どころとなるスポットは全部で5ヶ所です。
- ヘラクレス像下のカスケード(Wasserspiele am Herkules)
- シュタインヘーファー滝 (Steinhöfer Wasserfall)
- 悪魔の橋(Teufelsbrücke)
- 水道橋(Aquädukt)
- 大噴水(Große Fontäne)
「水の芸術」のルート
そして、一番標高の高いヘラクレス像から始まり、標高の低い大噴水の場所まで流れる水と一緒に歩いて行きます。
その際のルートは以下の通りです。
実際に行ってみると、「水の芸術」が開催される時間はたくさんの人が集まっており、みんな一緒の目的地を目指してぞろぞろ歩いていくので、ルートを間違えることはほぼないと思います。
「水の芸術」の水が流れる時間
では、次に何時に水が流れるのかを見ていきましょう。
ヘラクレス像のふもとから「水の芸術」がスタートします。
カスケードと呼ばれる階段状の滝に28万リットルもの大量の水が注ぎ込まれていき、流れ落ちる水と一緒に大勢の人が後を追うように移動し始めます。
人の流れに乗って、どんどん階段を下っていきます。
大量の水が流れていくので、水しぶきが大量にかかる場面もありました。
階段の途中にあるバッカスの銅像です。
水が流れることで、銅像が持っているラッパから大音量が流れます。
情緒もへったくれもない大音量で、思わず笑ってしまいました。
水の流れに沿って、1㎞ほど歩くと次の絶景ポイントに到着します。
15:05になるとヘラクレス像から流れてきた水が岩壁を流れてきます。
続いて、500mほど歩いて悪魔の橋に向かいましょう。
時間になると、橋をくぐって水が勢いよく流れ落ちていきます。
700mほど歩くと水道橋のポイントに到着します。
古代ローマのものを参考に作られた水道橋を流れてきた水が、34mの高さから滝のように流れ落ちます。
水が流れているのは、15:30から10分ほどです。
城の前にある池から、大量の水が噴き出します。
約250年前に作られた大噴水は、52mもの高さがあり、遠くからでも見ることができます。
この噴水はポンプなどの機械を一切使用せず、水を高いところから低いところに流した時に得られる水圧を利用しています。
15:45頃から噴水が始まり、16時にショーは終了します。
ヴィルヘルムスヘーエ城公園観光のポイント
時期と時間に注意
公園の目玉である噴水ですが時期・時間ともに限られており、いつ見に行っても見れるわけではありません。
噴水の演出を見ないと、この公園のすごさは分からないので、必ず以下の時期・時間に合わせて行きましょう。
- 時期:5月1日~10月3日
- 曜日:水、日曜、ヘッセン州の祝日
- 時間:1日1回 14時30分~
歩きやすい服装で行くこと
「水の芸術」をはじめから終わりの大噴水まで全部見るには、200mの高低差がある2.3kmの距離を、水の流れとともに歩く必要があります。
道中には階段や坂道もあるので、歩きやすき服装、スニーカーで行くことをおすすめします。
また、ある程度体力がないと大噴水が始まるまでに終点にたどり着くことができないので、夏は飲み物を用意するなど、万全の状態で臨みましょう。
あわせて訪れたい周辺の観光地
カッセル
今回紹介したヴィルヘルムスヘーエ城公園も、カッセルにある観光地の一つです。
カッセルはメルヘン街道の首都とも呼ばれ、グリム兄弟がその生涯のほとんどを過ごした街としても有名で、見どころも多い街です。
主な観光地としては、今回紹介した公園に隣接する『ヴィルヘルムスヘーエ城』やレーベンブルグ城、オランジェリー城といった城や、カッセルで活動していたグリム兄弟について知ることができる『グリム兄弟博物館(GRIMMWELT Kassel)』、ヨーロッパ発の公共博物館で大英博物館のモデルとなった『フリーデリキアヌム(Fridericianum)』などがあります。
エクスターンシュタイネ
エクスターンシュタイネはヴィルヘルムスヘーエ城公園から1時間30分ほどの場所にある、高さ40mもの奇岩群で、実際に登ることもできます。
立地があまりよくないので訪れる観光客は多くないですが、信仰と生活の後が残る奇岩に行ってみるのもオススメです。
観光地の詳しい情報や観光のポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
ドイツ旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
ドイツの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。
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