【ボン近郊観光】竜の城!ドラッヘンブルク城
長く暗い冬も終わり、ドイツでは天気がいい日も増えてきました。
デュッセルドルフから車で1時間ほどにあるボンの近くに、ドラッヘンブルグ城という美しいお城があると聞いたので、さっそく行ってみました!
この記事では、ドラッヘンブルグ城やその周辺に関して、実際に行ってみて感じた観光のポイントなどをご紹介します。
ドラッヘンブルグ城について
ドラッヘンブルク城(Schloss Drachenburg)は、ボンから南東に約10㎞の場所、ライン川沿いの丘の上にある美しい城です。
この場所にはドイツ中世の叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公ジークフリートが竜退治をしたという伝説が残っており、ドラッヘンブルク城とは日本語で「竜の城」という意味です。
城内部は、華麗な内装や装飾品で飾られており、城が建てられた19世紀当時の豪華な生活様式を再現しています。
また、城の庭園やライン川の眺めも美しく、人気の観光地となっています。
歴史
ボンの旅館経営者の息子で、のちに貴族に取り立てられたシュテファン・サーターによって建設が始められました。
建設の設計には、デュッセルドルフの建築家の他に、世界遺産であるケルン大聖堂の建設者エルンスト・フリードリヒ・ツヴィルナーの弟子の建築家ヴィルヘルム・ホフマンらが関わり、1882~1884年にかけて建設されました。
シュテファンはパリを拠点に生活しており、1902年に死去するまで一度もこのドラッヘンブルグ城に住むことはありませんでした。
彼の死後、城の持ち主は何人も変わり、一時はキリスト教徒が学ぶ寄宿舎兼学校として利用されていました。
さらに第二次世界大戦時には、ナチス党員の幹部候補の育成を目的としたアドルフ・ヒトラー学校(アドルフ・ヒトラー・シューレ)としてドラッヘンブルグ城は利用されました。
その際に、城の門を解体したり、大砲を設置するなど改築が行われましたが、最終的には火災によって城は壊滅的な被害を受けました。
その後、城は長年放置されていましたが、1995年から補修作業が行われ、現在の姿になりました。
ドラッヘンブルグ城の観光情報
場所
ボンから南東に約10㎞の場所、ライン川沿いの丘の上にあります。
住所:Drachenfelsstraße 118, 53639 Königswinter
アクセス
車
以下の駐車場がドラッヘンブルグ城に最も近い駐車場です。
駐車場からは徒歩約10分ほどで城に行くことができるので非常に便利です。
料金は、3時間あたり2ユーロで駐車することができます。
電車(Stadtbahn)
ボン中心部からは、トラムのLine66に乗り30分ほどでClemens-August-Str.駅に到着します。
駅からは、徒歩または電車でドラッヘンブルグ城に向かいましょう。
- 徒歩
徒歩の場合は、30~40分ほどでドラッヘンブルグ城に到着します。
遊歩道が整備されており、緑も多い中を歩いていくのでトレッキングがてらのんびりと歩いていくのも中々楽しいです。
道中には、著名な画家が絵を描いたというライン川が見渡せる場所があったりもします。
ただし、意外と急な斜面が多いので、体力がないと思ったよりも時間がかかるので注意してください。
- 電車(ドラッヘンフェルスバーン/Drachenfelsbahn)
ドラッヘンブルグ城のある山のふもとから頂上に行くための観光列車が、ドラッヘンフェルスバーン(Drachenfelsbahn)です。
15~30分間隔で運行されており、料金は片道10ユーロ、往復で12ユーロです。
その他、家族割引もあるので、家族で行かれる方は利用するといいでしょう。
運航時刻は季節によって変わるので、公式サイトで確認しましょう。
⇒ドラッヘンフェルスバーンの公式サイトはこちら
営業時間
営業時間は以下の通りです。
01月01日~03月15日:12時00分~17時00分
03月16日~11月01日:11時00分~18時00分
11月02日~12月30日:12時00分~17時00分
定休日:5月21日、12月24日、12月31日
※イベント開催日などは、営業時間が変更になる場合があるので、要確認。
料金
入場料金は以下の通りです。
ファミリーチケットの設定があるので、子ども連れにはうれしい料金設定です。
大人:8ユーロ
子ども(6~17歳):6ユーロ
ファミリーチケット:18ユーロ ※大人2名+6歳以上17歳までのお子様最大2名+(6歳未満は無料)
※6歳未満は無料
所要時間
ドラッヘンブルグ城の所要時間は、2時間ほどです。
ただ、山のふもとから城まで行くのに追加で時間がかかるので考慮しておきましょう。
例えば徒歩で行く場合は、山のふもとから往復1時間ほど、電車の場合は30分ほど必要です。
また、ドラッヘンブルグ城の周辺には爬虫類博物館やニーベルンゲン伝説の城(ドラッヘンフェルス)があるので、それらも合わせて訪れる場合は半日以上の時間が必要です。
ドラッヘンブルグ城のみどころ
2階:ダイニングルーム
机や椅子、その他のほとんどの家具が当時使われていたものです。
壁面には、14世紀の狩猟の様子を描いた絵画が飾られており、右側のものはオリジナルだそうです。
2階:ニーベルンゲンの部屋
この部屋の名称の由来は、もちろんドイツの叙事詩『ニーベルンゲンの歌』から来ています。
ドラッヘンブルグ城の建つ場所は、『ニーベルンゲンの歌』の伝説の舞台になっており、ジークフリードが竜を倒したと言われる場所です。
それにちなんで、部屋の窓に飾られたステンドグラスには、倒された竜が描かれています。
この部屋は主に人々が雑談したり、喫煙したりする場所として使用されていました。
この部屋に飾られている木製のパネルには、『ニーベルンゲンの歌』の冒頭の文章が書かれています。
2階:アートギャラリー
アートギャラリーには、部屋の左右の窓がステンドグラスで飾られています。
これらの窓には、画家や詩人、発明家、作曲家、国王など世界の様々な有名人が描かれています。
1930年代には、キリスト教徒の寄宿舎学校としてドラッヘンブルグ城が使われた時代には、ここが礼拝堂として使用されていました。
2/3階:階段の吹き抜け
この吹き抜け部分は、客人を迎える際に使用されました。
階段の左右には、ドイツ皇帝の肖像画や歴史的な出来事を描いた絵画が飾られています。
3階:ミュージックホール
演奏が行われた部屋で、2代目当主のヤコブが所有していたクルミ材で作られたグランドピアノが置かれ、部屋の上部には複製ではありますがパイプオルガンが設置されています。
周辺の観光地
ドラッヘンブルグ城以外にも、この周辺には見どころがあります。
道中でライン川の美しい蛇行を見つつ、立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。
ニーベルンゲンハル(爬虫類博物館)
この地域が、中世ドイツの叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の中に出てくる竜の話の舞台となった場所、ということにあやかって建設された爬虫類博物館です。
ヘビやトカゲ、カメなど世界中から集められたさまざまな爬虫類を見ることができます。
ニーベルンゲンハル(爬虫類動物館/Drachenwelt Königswinter)
住所:Drachenfelsstraße 107, 53639 Königswinter
営業時間:
夏季(3月15日~11月1日) 毎日 10時30分~18時00分
冬季(11月2日~3月14日) 金~日曜 11時00分~16時00分、定休日 月~木曜・祝日・12月24日
入場料:6ユーロ
ドラッヘンフェルス城跡
ドラッヘンブルグ城からさらに丘を登っていくと、かつてこの地にあったドラッヘンフェルス城の一部が残されています。
この場所には、『ニーベルンゲンの歌』の主人公ジークフリートがドラゴンを倒し、不死身になった場所という伝説のまさにその場所です。
その他に展望台もあるので、ライン川を含む景色を見られるのでオススメです。
ドラッヘンフェルス場跡とその展望台へは、ふもとから徒歩で行くこともできますが、観光列車のドラッヘンフェルスバーンの終点がドラッヘンフェルス場跡なので、これを利用してもいいでしょう。
特に夏に行く場合は、かなりきつい道のりなので、行きはドラッヘンフェルスバーンを使って行くことをオススメします。
おわりに
以上がドラッヘンブルグ城についてでした。
19世紀に建築された城ということもあり、多くの人が想像する『THE ヨーロッパの城』という雰囲気もあり、お気に入りの観光地です。
『ニーベルンゲンの歌』のドラゴン退治の舞台ということもあって、お城にも竜のデザインが所々にあり、お土産屋さんにもドラゴングッズがたくさん売られていて、おもしろかったです。
ボンからも近く気軽に行くことができるので、是非訪れてみて下さい。
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