ヴェネツィアで2025年も引き続き入島料を徴収予定【対象日や料金、支払い方法を解説】
ヴェネツィアでは何年もの間、観光客に対して入場料を徴収することが議論されてきました。
何度か導入する決定がされかけては延期に…ということを繰り返していましたがとうとう2024年4月から入場料を徴収することが決定しました。
この記事では、ヴェネツィアの入場料についての注意点や、支払い方法などについて詳しく紹介していきます。
ヴェネツィアの入場料徴収について
なぜ入島税が必要になったのか
ヴェネツィアでは、その土地のインフラ機能を超えて観光客が押し寄せてしまうオーバーツーリズムに悩まされていました。
観光客の人数は、コロナが始まる前の2019年には年間3000万人の観光客が訪れたとのこと。
そして、その大半(調べたところ3分の2ほど)が日帰りの旅行者なのだそうです。
オーバーツーリズム対策として、ヴェネツィアを訪れた日帰り観光客から入場料を徴収することになったというわけです。
入場料を支払う必要がある人はだれ?
入場料を支払う必要があるのは、日帰り旅行の観光客のみです。
より正確に言うと、日帰り観光客で、かつ午前8 時30分から午後4 時の間にヴェネツィアの指定された地区に入場する場合に請求されます。
ヴェネツィアのホテルに1 泊以上滞在する人は、ホテル代金に観光税が含まれているため支払う必要はありません。
その他、ヴェネツィアおよびヴェネト広域地域の居住者とその親族、14 歳未満の子供は対象外となっています。
- ヴェネツィア内のホテルに宿泊する観光客の場合入場料を払う必要はありませんが、ヴェネツィアに入場するためのQRコードが必要です。
- 「対象免除」申請を自分で行いQRコードを手に入れなくてはいけません。
- 「入場料の免除」の申請方法はこちらから確認できます。
料金はいくら?
料金は一人1日あたり5€です。(2024年時点の価格)
2024年8月時点の情報によると2025年の料金体系は通常価格3€、混雑する日は10€にすることが検討されている模様です。
支払い方法については、クレジットカードやPaypalでの支払いが可能です。
入場料が必要な日はいつ?
2024年1月現在の発表では、入場料は1年のなかでも旅行者が多い週末を中心に設定されるとのこと。
私が確認した日程は以下の通りです。
- 4月25日~30日
- 5月1~5、11・12・18・19・25・26日
- 6月8・9・15・16・22・23・29・30日
- 7月6・7・13・14日
2024年1月現在発表されている、入場料徴収対象日です。
今後変わる可能性があるため、旅行される際はご自身で公式HP等をご確認ください。
2025年の徴収対象日は24年8月現在の時点で未定です。
多くの日本人が海外に行くゴールデンウィークの時期が入島税導入の最初と重なるため、多少の混乱があるかもしれないですね…
入場料がかかる場所はどこ?
ヴェネツィアに行くには入島税がかかりますが、実は対象外の地域もあります。
例えば、観光客に人気のムラーノ島やブラーノ島などの島は入場料はいりません。
では、どの地域に行く際に入島税が必要になるのか見ていきましょう。
上記はヴェネツィアの地図ですが、1・2のエリアが入場料が必要な範囲です。
3のエリアにある島は、2024年時点では入場料が必要ありません。(※2025年以降は有料になる可能性があります。)
しかし、該当の島に行くための船のほとんどが1の旧市街エリアから出発しているのが現状です。
エリア1を経由してエリア3の島へ行く場合も、入場料を払う必要があるので注意してください。
入場料が不要な島の一覧は以下の通りです。
- ムラーノ島
- ブラーノ島
- トルチェッロ島
- サン・クレメンテ島
- リド島(アルベローニとマラモッコを含む)
- ペッレストリナ島
- サンテラズモ島
- マッツォルボ島
- マッツォベット島
- ヴィニョーレ島
- サンタンドレーア島
- ラ・チェルトーザ島
- サン・セルヴォーロ島
- ポヴェリア島
- サッカ・セッソラ島
また、バス停のローマ広場やトロンケット駅、マリッティマ駅(現在も小型クルーズ船が停泊している)を経由する場合は、2番の旧市街エリアに入らない限り入場料が免除されます。
1日の入場人数に制限はあるの?
現状、この入場料システムを使用して、ヴェネツィアの入場制限を行うことはありません。
そのため、特定の日付が売り切れてしまいヴェネツィア観光ができないということはありません。
ヴェネツィアに到着してから入場料の支払いはできるの?
インターネットが使えないなど、例外的な場合にのみローマ広場とヴェネツィア・サンタルチア駅広場にある料金支払い所で、当日支払いができるようです。
ただし、「例外」がどこまで適用されるのかは分からないため、できる限り事前に予約していきましょう。
入場料を支払わなかった場合の罰則
入場料の予約しなかったり、入場料を支払わずにヴェネツィアに滞在していることが判明した場合は、罰金が取られます。
状況に応じて金額が変わるようですが、金額は50~300€です。
それに追加で、10€の入場料が徴収されます。
どれくらい厳しく取り締まりがあるかはわかりませんが、予約を忘れないようにしましょう!!
ヴェネツィアに日帰り観光する際の入場料の支払い方
ヴェネツィアに宿泊しないで観光する場合は、上記で説明したように事前に入場料を支払う必要があります。
では、入場料の支払い方法を見ていきましょう。
ヴェネツィア市の公式観光サイト「Venezia Unica」を表示します。
ページ上部にある〈Pay the Access Fee〉ボタンをクリックします。
- ページ中央部の「Day visitor」項目の〈Book and Pay〉ボタンをクリックしても同様に入場料を支払うことができます。
カレンダーが表示されるので旅行する日を選択し、〈continue〉ボタンをクリックます。
※入場料を支払う必要がある日付の下のみ、料金が表示されています。
人数を大人と14歳以下の子供の人数をそれぞれ入力し〈Continue〉ボタンをクリックします。
- 14歳以下の子供は入場料無料ですが、観光客情報を登録する必要があるの入力する必要があります。
旅行者の名前を入力し〈Continue〉ボタンをクリックします。
メールアドレスと電話番号を入力し〈Continue〉ボタンをクリックします。
これまでに入力した内容が表示されるので内容を確認し、プライバシーポリシーに同意のチェックを入れ、〈Continue〉ボタンをクリックします。
クレジットカードまたはPayPalで支払うことができます。
支払いが完了すると、登録したメールアドレスに入場する際に使用するQRコードが届きます。
ヴェネツィアに宿泊する際の「入場料の免除」を申請する方法
ヴェネツィアに一晩以上滞在する場合は、観光税をホテルに支払うため、入場料を追加で払う必要はありません。
しかし、「入場料の免除」を申請し、それを証明するQRコードを取得する必要があります。
ヴェネツィア市の公式観光サイト「Venezia Unica」を表示します。
ページ中央部にある「Exempt from payment」項目の〈Book your exeption〉ボタンをクリックします。
ヴェネツィア内のホテルに宿泊する場合は上部の〈I am aguest of an accommodation facility located in the municipality of Venice(私はヴェネチア市にある宿泊施設の宿泊者です)〉ボタンをクリックします。
先ほど選択した免除の理由(ヴェネツィア内のホテルに宿泊する)が正しく選択されていることを確認し、〈Request exemption(免除を申請する)〉ボタンをクリックします。
ヴェネツィアへの到着日・出発日(ホテルに滞在する日程)を入力します。
名前などの情報や宿泊先、宿泊人数を入力し、〈NEXT〉ボタンをクリックします。
- 全て英語で入力します。
- Date of birth(生年月日)…ヨーロッパ式で日/月/年の表示形式になります。
- Place of birth(生誕地)…記入するのは出生地です。パスポートに表示されている本籍地とは異なります。
- Accommodation and address name(宿泊施設と住所)…ホテル名を入力するとリストが表示されるので、そこから選択します。表示されない場合は手動でも入力できます。
グループで行く場合は〈ADD HOLDER〉をクリックし、追加ゲストの情報を入力します。
確認・入力ができたら〈NEXT〉ボタンをクリックします。
入力した内容を確認し〈Confirm〉ボタンをクリックします。
実際に電話がかかるわけではありませんが、システム上で電話番号の認証が行われます。
- この過程では電話番号が有効かどうか確認するため、国際電話が掛けられる設定にしておく必要があります。
QRコードが表示されるので、メールで送信したり、PDFデータをダウンロードしましょう。
おわりに
ヴェネツィアの入島料は2025年も引き続き徴収される見込みです。
今後ヴェネツィアを旅行する方は、動向に注意しておきましょう!
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