海外赴任のメリット・デメリットを駐在家族が語る!後悔しない7つのポイント

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海外赴任のメリットデメリット-アイキャッチ

海外赴任でドイツに来てから6ヶ月が経ちました。
ドイツでの生活立ち上げやビザの取得にてんやわんやしていたら、あっという間に6ヶ月です…
海外での生活をする中で、日本での生活との差をとても感じるようになりました。

・海外赴任の打診があり、行くかどうか迷っている
・海外赴任先での生活が不安

上記のような疑問や不安をお持ちの方に向けて、実際に海外赴任をして現地で生活して感じたことをもとに、海外赴任のメリット・デメリットを7つ紹介します。

目次

海外赴任のメリット

OK-イラスト

新しい文化や習慣の体験ができる

海外赴任は、自国とは異なる文化や習慣、価値観などを体験できる貴重な機会です。
知らない土地での生活は、自分自身の視野を広げることができます

例えば、ドイツでは気候が違うことから家の作りが日本よりもかなり頑丈で気密性が高かったり、景観を守る意味もあり、洗濯物は部屋干しが基本です。
他にも風邪をひいても病院に行って薬をもらうなんてことは稀で、ハーブティーを飲んであとは寝るだけです。
硬水は肌に悪いので、小さい子はお風呂に毎日入らないことが推奨されるし、髪の毛も毎日洗うと逆に痛みます。
季節のイベントも、カーニバルやイースター、クリスマスと日本とは違った雰囲気のお祝いばかりです。

また海外にいることで自分がアジア人、日本人であることを強く意識するようになりましたし、当たり前だと思っていた日本の良いところに気が付くことができました。
治安の良さ、衛生意識の高さ、温泉、日本食、漫画、アニメ、特撮は世界に誇るべき日本の財産だと思います。

ドイツ人の仕事に対する姿勢も日本とは異なります。
自分に与えられた仕事はやるけど、範囲外のことはあんまりやってくれません。
また、ドイツ人は仕事よりも自分の人生や家族のことを大事にする人が多いです。
仕事のせいで、自分の大事にしていることが阻害されたり、家族と過ごす時間が少なくなることをとても嫌います。

仕事<<<<<<自分・家族

こんな意識です。

日本で働く人は、自分や家族よりも仕事を優先しがちなイメージです。
仕事>自分・家族
こんな感じ。

有休を取得するのに上司にお伺いを立てて承認が必要だとか、残業するのが当たり前…という話をドイツ人にしたところ、「ドイツ人だったらそんな会社すぐ辞めるわ‼自分の人生が大事だもの」と言われました…
消費者として日本で暮らすのはとても良いですが、労働者として日本で暮らすのはヨーロッパと比べるとかなりハードモードであることに気が付きます。

また、意外なことにドイツでは、思いっきりアジア人の顔をしている私に対して、躊躇なくドイツ語で話しかけてくれます。
ドイツ語が分からない、ということを伝えると初めて英語で話してくれたりします。
先日もドラックストアで化粧品を探していた時に、マダムに突然「これって何に使うの?アイライン?眉毛描くやつ?」とドイツ語で聞かれました。
他にも空港でセキュリティチェックを受けるときは、「ドイツ語?英語?どの言語がいい?」と聞かれたりします。
見た目で判断されることは、あまりありません。
色々な背景を持つ人が多いドイツらしい事だな、と思います。

日本で「正解」だったことは、ドイツでの生活では意味のないことだったりします。
空気を読んで気を遣うという日本での態度は、ドイツでは通用しません。
気遣いよりも自己主張をして、最後に目を見てニッコリしながらお礼を言うことの方が上手く物事が運びます。

こうした異文化のなかで生活し、日本の外側から見ることで、これまでの自分自身の考え方や行動について、再考することができます。

外国語の習得ができる

会議-イラスト

海外赴任によって、現地の言語を学ぶことができます
というよりも、外国語を学ばないと生活することや仕事がやりずらいので、強制的に覚えることになります。

例えばドイツに赴任すると、ドイツ語と英語を学ぶことになります。
特に夫は、仕事で英語を使用するので、日本で勉強していた時に比べてより伝わる英語が話せるようになったり、リスニング力が向上したそうです。
海外赴任をすることで、給与をもらいつつ実際の場で語学の勉強ができるというのは、かなりのメリットだと思います。

また、日本語以外にも使える言語があると、知識もやれることもどんどん広がっていきます。

例えば、インターネットの検索結果でも日本語・英語・ドイツ語では得られる情報量が異なります。
旅行先などについて、ネット上の英語の記事やブログ、ロンリープラネットなどの英語のガイドブックを使って調べると、非常に多くの情報にアクセスすることができます。

英語のガイドブックとしてはロンリープラネット(Lonely Planet)が断然オススメです。
こちらの記事で詳しく解説しているので、是非ご覧ください。

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旅行が楽しい

パリに旅行-イラスト

海外赴任で外国に住むと、日本から行くのは大変な国や地域に簡単に行くことができます。

私の場合は、週末には日本のガイドブックなどでは大きく取り上げられていない小さな町の観光地を巡っています。
日本から旅行していたら行かない、ちょっと気になる場所にも足を運べることは、旅行好きとしてはたまりません。

金銭面でも、日本から旅行するより安く済むのもメリットです。
我が家の場合はドイツに赴任したので、例えばローマやバルセロナ、パリといった有名観光地にも日本から行くよりはずっと移動費を安く抑えられるので、より気軽にいくことができます。
また、海外赴任すれば現地の通貨(ヨーロッパの場合はユーロ)で給与をもらえるので、旅行に関する支払いで為替に影響されないのはかなり大きいです。

デメリット

注意-イラスト

言葉や文化の違い

海外赴任は、自国とは異なる言語や文化に直面することになります。これにより、コミュニケーションや日常生活において不便を感じることがあります。

これはメリット1つ目の裏返しでもあります。
日本と違う環境に慣れずに苦労される方も、もちろんいます。

例えば、硬水に慣れないためにいつも軟水のペットボトルを購入して生活している人だとか、ちょっとしたコミュニケーションが取れなくてつらいとか、ドラックストアで文字が読めないからなんの商品かわからないとか、24時間営業しているコンビニがないだとか、挙げればきりがありません。
日本にいれば普通にできたことが、海外では同じようにいかないのでストレスを感じることもあるでしょう。

人種差別

海外では残念ながら、アジア人に対する差別があります。
ドイツでは幸い差別されたと感じたことはほとんどないですが、国・地域によっては心無い言葉をぶつけられたり、不当な扱いを受けることもあります。

私たちがこれまで旅行した限りではモロッコのフェズが最も差別が酷かったです。
1つの対策としては、そもそも差別を受けるリスクの高い場所には近づかないという手段があります。

例えば、事前に治安の悪い地域や差別意識の高い地域を旅行記ブログをチェックして調べたり、赴任先の日本人会の方に聞いてみたりすることで、差別を受けるリスクを減らすことができます。
また旅行の場合は、個人旅行ではなくツアーに切り替えることで添乗員や現地ガイドの方に差別から守ってもらうこともできるでしょう。

個人的には差別を受けるととても悲しい気持ちになりますが、経験にはなったと思っています。
日本のニュースでBLM運動などを目にすることはありましたが、実際に差別される経験をすることで現実に様々な形で、また様々な人種に対して差別が存在することに身をもって気付けました。

医療の問題

海外の医療体制は、日本とは異なることが多いです。
症状にあった病院をさがし、自分の症状を伝え、医師からの診断を聞く…ここまでで言語コミュニケーションの壁があります。
医学用語は、日常会話よりも難しいし緊張しますよね。

治療を受けるにしても、日本と同じ治療が受けられるとは限りません。
(※国と場合によっては日本よりも進んだ治療が受けれる場合もあります)
また、緊急事態が発生した場合、現地の言語や文化、医療体制などに不慣れであるため、対応が難しいことがあります。

こういった医療問題は、先に駐在している人や、現地にある日本人会の情報を頼り、日本人がよく行く病院を調べたりすることで、ある程度対処することは可能です。

投資できない

日本で投資していた人にとって、海外赴任は最悪です。
我が家は、毎月積立で投資信託を購入していました。
しかし海外赴任で、口座を凍結したり、銀行によっては口座を閉鎖することになりました。

口座の閉鎖になると、保有していた株を売却する必要があります。
株を売却してしまうと、当然今後の利益は発生しません。
さらに株を売ったことで譲渡益が発生してしまったので、税金を20万ほど払うことになりました
これらは海外赴任を受けたことで被った不利益ですが、もちろん会社はそこに関して補償はしてくれません。

また赴任中は、新たに株や投資信託を購入することはできません
海外赴任の大多数の企業が赴任先の通貨のみならず、日本円でも給与を支払いますが、この日本円を貯金しておくだけというのはかなりの機会損失だなぁ、と思ってしまいます。

メリットかデメリットかはその人次第:給与

お金はいくらか-イラスト

給与に関しては、海外赴任のメリットにあげる人もいます。

海外で働くという負担を従業員に強いる分、給料も増えます。
おおよそ海外赴任でもらう給与は、日本でもらっている給与の1.5~1.8倍くらいになります。

さらに海外赴任では、会社が駐在員とその家族に対して多くの補助を出してくれます
例えば、住宅補助、妻・子どもがいればその分の補助・子どもの教育費・語学研修費補助・車やガソリン代の補助などなど様々です。
場合によっては、住宅はかなりの豪邸でお手伝いさん付き、車・運転手さん付きなんて話も聞きます。

しかしそれでも、給与面で必ずしもメリットだとは言えません

以下の①~③に当てはまる人は、給与が増える可能性が高いです。

  • 独身の人
  • 妻が専業主婦で海外赴任に帯同
  • 日本に家族を残して単身赴任

しかし上記に当てはまらない、「共働き夫婦で、海外赴任に伴い妻が退職し、帯同」した場合、世帯年収は下がる場合が多いです。

退職するパートナーの給与にもよりますが、我が家は、正にこれに当てはまります。
20代・30代の若い年代には、こういった世帯は多いのではないでしょうか。

世帯年収で見ると、海外赴任に伴う様々な補助を考慮しても、年間手取り70万円ほどマイナスです。
3年間で210万円、5年間で350万円…海外赴任を受けたことで得る損失額としてはかなりになります。

さらに日本に帰国した後、元のように夫婦で共働きできるかは不確定というおまけつきです。

まとめ

この記事でご紹介したように、海外赴任は多くのメリットとデメリットを伴います。
自分自身にとって、メリットがデメリットを上回るかどうかを考慮した上で、慎重に判断することが大切です。

海外赴任に行く人に読んでほしい本3選

海外赴任が決まったら以下の本を読んで、赴任の準備を始めましょう!
私や夫が海外赴任前に購入したおすすめの本を紹介します。

引越しの手順や、現地の医療で気を付けること、子どもの学校手続きなどなど、赴任先で生活を立ち上げるまでに『やらなくてはいけないこと』が簡潔にまとまっています。赴任者ももちろんですが、帯同する家族にもおすすめの本です。
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