【個人手配で行くトルコ】カッパドキア観光には何日必要?実際に旅したルートを公開

トルコのアナトリア中部に位置する、カッパドキア。
奇岩が立ち並ぶこの独特の景観を持つ地での理想的な滞在期間は、一体どれくらいなのでしょうか?
本記事では、実際に現地を訪れた筆者が、カッパドキア観光におすすめの滞在日数や訪れるべきスポットを紹介します。
カッパドキア観光に必要な日数
一般的なモデルルートでは、2日間で主要な観光地を巡ることが可能です。
1日目にカッパドキアに到着後、レッドツアーに参加してギョレメ野外博物館などを見学し、2日目の早朝には気球ツアーに参加。
その後、午後にはグリーンツアーでウフララ渓谷などを観光する、という流れが定番です。
このように、現地ツアーをうまく組み合わせれば、2日間でも効率よくカッパドキアの見どころを楽しむことができます。
一方で、ツアーに参加せず、バス・タクシー・レンタカーなどで自分の興味に合わせて自由に周りたい場合は、2日以上の滞在がおすすめです。
カッパドキアを個人手配で観光する場合のおすすめの日数は以下の通りです。
- 現地ツアーを組み合わせて巡る場合…2日~
- (現地ツアーなし)個人でレンタカーを利用して巡る場合…3日~
- (現地ツアーなし)個人でバスを利用して巡る場合…4日~
カッパドキアにはウフララ渓谷や地下都市など、多彩な観光名所があり、トレッキングコースも充実しています。
日数が限られている方や、海外での運転に不安がある方は、現地ツアーを活用するのが最も効率的でしょう。
ご自身のやりたいこと、訪れたい場所に合わせて、無理のない旅程を計画してくださいね。
カッパドキア観光 実際に旅した3日間のスケジュール
私は、移動日を除いてカッパドキアに3日間滞在しました。
その際のスケジュールをご紹介します。

- 09:30 ギョレメ野外博物館
- 11:30 ソードバレー⇒レッドバレー⇒ローズバレーをトレッキング
- 18:30 夜ごはん Pumpkin Goreme Restaurant and Art Gallery

- 11:00 ウフララ渓谷
- 14:00 セリメ修道院
- 16:00 デリンクユ地下都市
- 19:00 夜ごはん Topdeck Cave

- 04:50 気球ツアー
- 12:00 妖精の煙突
- 13:30 ゼルヴェ野外博物館
- 16:00 デブレントの谷(ラクダ岩)
- 17:00 カッパドキアの街を散策
- 21:00 カイセリ空港(帰国)
観光地について
ギョレメ野外博物館

ギョレメは、4世紀から13世紀にかけて奇岩をくり抜いて修道院が数多く造られ、発展した地域です。
中でも、岩窟教会が集中して建設されたエリアが、現在は「ギョレメ野外博物館」として公開されています。
これらの岩窟教会は、キリスト教の修道士たちによって描かれたフレスコ画と、岩を削って築かれた特異な建築様式が特徴です。
所要時間
私はじっくりと見学したため、所要時間は約2時間ほどかかりました。
保存状態の良いフレスコ画を間近で見ることができ、カッパドキアの中でも特に人気の高い観光地のため、混雑することも多いです。
各教会の入口は狭く、見学の際に列ができることもあるので、1時間半以上の時間を確保して訪れることをおすすめします。
注意点
写真撮影について
ギョレメ野外博物館内の岩窟教会内部では写真撮影は禁止されています。
撮影しようとすると、係員から厳しく注意されますので、十分ご注意ください。
カランルク・キリセ
ギョレメ博物館内にはカランルク・キリセ(暗闇の教会/Karanlık Kilise)と呼ばれる岩窟教会があります。
入場料とは別に130TL 6ユーロの追加料金が必要で、ミュージアムパスの対象外です。
しかし、他の教会と比べてもフレスコ画の保存状態が非常に良く、名前の通り、薄暗い内部が醸し出す神秘的な雰囲気もあり、一見の価値があります。
ぜひ訪れてみてください。
ギョレメ野外博物館(Göreme Açık Hava Müzesi)
- 住所:50180 Göreme/Nevşehir Merkez/Nevşehir, Türkiye
- 営業時間:夏季(4-10月)
8時00分~19時00分8時00分~20時00分、11-3月 8時00分~17時00分 - 入場料:
480TL20ユーロ
※2024年8月現在の情報
ローズバレー/レッドバレー/ソードバレー

ギョレメからチャウシンという街にかけて、奇岩群が広がっています。
それぞれのエリアには名称がつけられており、たとえば「ローズバレー」では、その名の通り、ほんのりピンク色に染まった奇岩の絶景を楽しむことができます。
所要時間
個人でトレッキングするか、現地のアクティビティツアーに参加するかによって、所要時間は大きく異なります。
私は、ソードバレー⇒レッドバレー⇒ローズバレーの順に歩き、トータル5時間かかりました。
体力的にはそこそこキツかったものの、自分のペースで景色をじっくり堪能でき、良い思い出となりました。
乗馬やバギーで巡るツアーも開催されているので、長時間徒歩で歩くのがしんどい場合は現地でツアーに参加するといいかもしれません。
実際に現地で見たバギーツアーを見た感想としては、走行中に砂埃がかなり舞い上がるため、マスク(またはスカーフ)やサングラスは必須だと思いました。
また走行中の騒音もそこそこ大きいので、せっかくの景色が楽しめないのでは?とも感じました。
体力に不安がある方には、乗馬ツアーの方がより静かで快適に楽しめるのでおすすめです。
注意点
トレッキングを予定している場合は、舗装されていない道を歩くことになるため、運動靴や動きやすいズボンなどが必要です。
特にソードバレーはアップダウンがあり体力をかなり要するため、小さなお子様や高齢の方にはあまり適していません。
舐めてかかると途中で離脱ができないので、痛い目を見ます。
ローズバレー(Rose Valley)/レッドバレー(Red Valley)/ソードバレー(Sword Valley)
- 住所:Kapadokya Yürüyüş Yolu, 50650 Göreme/Nevşehir Merkez/Nevşehir, Türkiye
- 入場料:無料
ゼルヴェ野外博物館

ゼルヴェは、9世紀から13世紀にかけてこの地域のキリスト教徒にとっての中心地であり、居住地としても機能していました。
実際に人が住んでいたのは1952年までで、地元の人々がこの場所を放棄してから15年後に、ゼルヴェは野外博物館として整備されました。
この野外博物館では、当時の暮らしの痕跡を感じられる家屋、2つの谷を結ぶトンネル、製粉所、教会などを見学することができます。
ゼルヴェ野外博物館は、ギョレメ野外博物館ほどの知名度はありませんが、その分観光客が少なく、落ち着いてゆっくりと見て回ることができます。
所要時間
所要時間は1時間30分です。
ゆっくり見学する場合は、余裕をもって2時間ほど確保しておくと良いでしょう。
注意点
ギョレメ野外博物館よりも敷地が広く、階段や坂道などの上り下りも多いため、景色を楽しみながら、適宜休憩を挟んで巡るのがおすすめです。
ゼルヴェ野外博物館(Zelve Açık Hava Müzesi)
- 住所:Aydınlı Mahallesi, Yavuz Sk. No:1 No:1, 50180 Aktepe/Avanos/Nevşehir, トルコ
- 営業時間:夏季(4-10月)
8時00分~19時00分8時00分~21時00分、冬季(11-3月) 8時00分~17時00分 - 入場料:
280TL12ユーロ
※2024年8月現在の情報
パシャバー地区(妖精の煙突)

妖精の煙突は、柔らかい岩層と硬い岩層が交互に重なった地層が、長年にわたる雨風の浸食により、柔らかい部分が削られ、硬い部分が残ることで形成された垂直な岩の柱です。
その不思議な形状が、まるで妖精が住んでいるかのように見えることから、妖精の煙突と呼ばれるようになりました。
所要時間
観光にはおよそ1時間あれば十分です。
ただし、団体観光客が多く訪れるため、写真を撮る人々で混雑するので注意しましょう。
パシャバー地区(Paşabağları Müze ve Örenyeri)
- 住所:Zelve Yolu, 50500 Çavuşin/Avanos/Nevşehir, トルコ
- 営業時間:夏季(4-10月)
8時00分~19時00分8時00分~21時00分、冬季(11-3月) 8時00分~17時00分 - 入場料:ゼルヴェ野外博物館との共通チケット(
280TL12ユーロ)
※2024年8月現在の情報
デブレントの谷

別名「想像の谷」とも呼ばれ、特徴的な奇岩群を観賞できます。
ラクダに見える「ラクダ岩」をはじめ、フクロウやトカゲに見える岩など、想像力が試される観光スポットです。
所要時間
面白い形の岩を眺めるだけなので、30分もあれば十分です。
デブレントの谷(Imagination Valley)
住所:devrent mevkii no:1, 50500 Aktepe/Avanos/Nevşehir, トルコ
営業時間:24時間
入場料:無料
デリンクユ地下都市

カッパドキアには、凝灰岩を掘り進めて造られた地下都市が150〜200カ所ほど存在します。
これらは、キリスト教徒が迫害から逃れるための避難場所として使われ、最盛期には約5万人が生活していたともいわれています。
なかでも「世界最大規模の地下都市」とされるデリンクユ地下都市は、カイマクルやオズコナックよりも規模が大きく、深さは約85メートルに達します。
安全性の観点から、その広大な地下都市のわずか10%が観光客に開放されています。
所要時間
所要時間は1時間ほどです。
ゆっくり回っても1時間半あれば十分でしょう。
注意点
遺跡内が狭い
地下都市では狭いところもあり、「閉所恐怖症の方は入場しないでください」という注意書きがありました。
内部には狭い通路が多く、「閉所恐怖症の方は入場しないでください」という注意書きも見られました。
見学ルートには階段や天井の低い場所もあり、腰をかがめたまま長い距離を歩く必要があります。
腰痛のある方は特に注意が必要です。
説明書きや案内板がほとんどない
内部には説明書きがほとんどなく、個人で訪れる場合は事前に情報を調べておかないと、何が何だかわからずに終わってしまう観光地です。
地下都市について詳しく知りたい方には、ガイドツアーの利用をおすすめします。
デリンクユ地下都市(Derinkuyu Yeraltı Şehri)
- 住所:Bayramlı, Niğde Cd., 50700 Derinkuyu/Nevşehir, トルコ
- 営業時間:夏季(4-10月) 8時00分~19時00分、冬季(11-3月) 8時00分~17時00分
- 入場料:
300TL13ユーロ
※2024年8月現在の情報
ウフララ渓谷

ウフララ渓谷は全長14km、最深部で120mにもなる広大な渓谷です。
この渓谷には、キリスト教徒が迫害から逃れるために築いた5,000以上の住居跡と、100を超える教会が点在しており、その一部を見学することができます。
所要時間
入口は4ヶ所あり、どの入口からどこまで歩くかによって所要時間は大きく異なります。
岩窟教会も各所に点在しており、途中で休憩を挟みながら見学していると、1日ですべてを回るのは難しいと言われています。
私は途中の岩窟教会を見学しながら、2時間半ほど滞在して渓谷を後にしました。
ウフララ渓谷(Ihlara Vadisi)
- 住所:68500 Ihlara/Güzelyurt/Aksaray, トルコ
- 営業時間:夏季(4-10月) 8時00分~19時00分、冬季(11-3月) 8時30分~17時00分
- 入場料:
330TL15ユーロ
※2024年8月現在の情報
セリメ修道院

巨大な岩山を削って造られた修道院で、カッパドキアに点在する数多くの岩窟教会の中でも最大規模を誇ります。
8世紀頃から11世紀頃には、この地域の中心的な聖堂として使用されていました。
岩山の上部にある教会へ行くには、岩をよじ登る必要があり、やや大変ですが、そこから望む景色は絶景です。
所要時間
所要時間は1時間です。
注意点
入口から入り、結構な高さまで登ります。
敷地内にはキッチンや教会などさまざまな部屋がありますが、それらに入るにも岩場を登る必要があります。
一部には足元が不安定な場所もあるため、運動靴やトレッキングシューズで訪れるのがおすすめです。
セリメ修道院(Selime Kilisesi)
- 住所:68500 Yaprakhisar/Güzelyurt/Aksaray, トルコ
- 営業時間:夏季(4-10月) 8時00分~19時00分、冬季(11-3月) 8時30分~17時00分
- 入場料:ウフララ渓谷のチケットに含まれる(
330TL15ユーロ)
カッパドキア気球ツアーについて
カッパドキアで最も人気のアクティビティといえば、やはり気球ツアーです。
実際にツアーに参加しましたが、カッパドキアに来たら絶対に参加するべきです!
想像以上に美しい風景が広がり、これまで参加した現地ツアーの中でも最も印象的な体験になりました。
ただし、コロナ以降は価格が大幅に上昇しており、数年前より€30〜€50ほど高くなっている印象です。
私が調べた限りでは、ギョレメで催行されているツアーの料金は€170~で、ハイシーズンには€300を超えることもあります。
日本円に換算すると、円安の影響もあり、1人あたり約27,200〜48,000円ほどかかる計算です。
気球ツアーは、旅行日程が決まり次第、早めに予約することを強くおすすめします。
カッパドキアに到着してからツアーを探すのは、可能な限り避けてください。
カッパドキア到着後に予約しようとすると、価格は安いが質の低いツアー(ギョレメ以外の場所から飛行したり、日の出以降に飛行したり、安全性に不安のある運営会社)にあたるリスクがあります。
さらに、天候不良で気球飛行キャンセルが数日続いた場合、ツアー価格がとんでもなく跳ね上がることもあります。
私自身、中国の大型連休と重なって観光客が多かったこと、前日が悪天候で気球が飛ばなかったこと、さらに観光シーズンだったことが重なり、希望していた日のツアーでは一人あたり€320(二人で10万円以上!)と言われてしまいました…。

最終的には別の日に少し安い価格で参加できましたが、「もっと早く予約しておけばよかった…」と強く後悔しました。
というわけで、カッパドキアを訪れる際は、必ず事前予約をしておきましょう!
気球ツアーの体験談や、なるべく安く参加する方法については、以下の記事もぜひご覧ください。




ミュージアムパスについて
こちらのサイトからミュージアムパス(MUSEUMPASS CAPPADOCIA E-CARD)を購入することができます。
2024年8月現在、価格は65ユーロで3日間有効、10か所以上の博物館や遺跡を訪れることができます。
今回私たちが巡ったスポットすべて(ギョレメ野外博物館内の「暗闇の教会」も含む)を通常料金でまわった場合、合計で66ユーロだったため、パスを使うと1ユーロだけお得になる計算です。
3日間でさらに多くのスポットを巡ればお得になりますが、計画通りにすべてを回りきれるとは限りませんし、せっかくの旅行でタイトなスケジュールに追われるのも考えものです。
正直おすすめはできないかなと感じました。
おわりに
以上がカッパドキアの実際に旅した旅程と、それぞれの観光スポットにかかる所要時間についてでした。
旅行の際の参考になれば幸いです。
トルコ旅行に行くなら、まず『地球の歩き方』を読んでみましょう!
トルコの観光地についてザックリ把握することができてとても便利です。


情報量でいうと、世界で最も売れている旅行ガイド『Lonely Planet』の右に出るものはいません。
私も旅行の日程を決めるときは必ず『Lonely Planet』を読んで決めます。


日本語版は無いのが残念ですが、問題ありません!
KIndle版を購入するか、Kindle Unlimitedに入会しアプリで読むと翻訳機能が使うことができます。
Kindle Unlimitedは初回30日間無料なので、気軽にお試しできるのがうれしいところ。
Lonely Planetについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は読んでみて下さい。


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